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☆6
『あ、友達 待たせてるんだっけ?』
『・・・・・・あ、あー。はい・・・』
もう少し話したかったのに
先生が話を切り上げて 先に廊下に出た。
でも、なぜか
そこで止まったまま動かない。
『・・・・・・?先生?』
『あ、ごめん。電気 消してくれる?』
『ああ・・・・はい。』
電気を消すために、
スイッチに右手を伸ばした
その時、
先生が俺の右肩を ちょいちょいと
指で つついた。
『?』
反射的に振り返ると、
真っ直ぐに 俺の目を見つめたままの先生の顔が
ゆっくり、ゆっくりと近づいて・・・・・・くる?
『・・・・・え・・・・っ・・・///』
やけに挑戦的な顔。
色気を纏った瞳。
初めて見た その表情に・・・
あまりの美しさに
射抜かれたように
俺は・・・・動けなくて。
なんにも考えられないまま
先生の唇が
俺の唇に・・・・
そっと 触れた。
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