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──── 月曜日。 これまでにないほど、 すっきり爽快な気分で学校へ向かう。 あれから 夢じゃないって、何度も何度も 2人で確かめあって 抱きしめあって・・・ それはもう言葉に言い表せないくらい 幸せで。 今でも まだ夢の中にいるみたいで 心がフワフワする。 校舎の中を、のんびり 先生の姿を探しながら歩く。 でも、会えなくて 自分のクラスに 着いてしまった。 ま、いっか。 放課後までに 何回かでも 姿を見られれば。 教室に入ると中学からの友達、大和が 「おはよー」と手を振ってくる。 『おはよ、大和。』 大和の後ろが俺の席。 座ると、すぐに大和が体ごと振り向いて 首を傾げた。 『ん~?』 『・・・なに?』 『孝之介、なんか いい事あった?』 『え?』 『なんだろ・・・すっげー スッキリした顔してる。』 『・・・え? そ、そう?』 『うん。あー、よかった!  お前、ここんとこ えらい思い詰めた顔してたから  心配してたんだよ~!』 『・・・・・・・え。』 うわ・・・ バレてた・・・・・ 顔に出してるつもりなんかなかったのにな・・・・・ や、どっちかっていうと いつも以上に ポーカーフェイスを装ってたつもりだったのに。 『ま、お前の事だから  変に詮索されたくないだろうと思って  何も聞かなかったんだけど・・・  解決したんだな?よかった♪』 『・・・・うん。解決・・・・・した。』 『そっか そっか♪よかったな。』 『・・・うん。ありがと。また、ゆっくり話すよ。』 『おう♪』 へー。 大和のヤツ 俺の事、よく分かってるなぁ。 持つべきものは友、って事か。 いつものように2人で話していると・・・ 廊下を歩く「先生」が見えた。 『あ・・・・・』 うわ・・・・////! 先生だ・・・・・////! さすがに声はかけられない。 だから、せめて先生の姿を 少しも見逃さないよう目で追う。 すると先生は・・・・・歩きながら ゆっくりと・・・・俺に向かって 手を振った。 まるで、見せつけるように 左手を突きだして ヒラヒラと。 『・・・・・・・・?    ──────あっ!』 思わず、立ち上がる。 『な、なんだ!?どうした???』 大和が不思議そうに俺を見てる、 ・・・・・けど、そんなの どうでもいい。 今、確かに・・・・・見た。 手を振った左手。 その薬指に・・・ あの指輪は なかった。

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