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第5話
テレビだけがついていた翔悟の部屋。
その画面に、あの時の俺がいた。
目から鼻にかけてモザイクがしてあったけど、ガタイのいい男に犯されている俺の姿があった。
「最初、痩せてたから分かんなかったんだけど、その口の下のホクロと腕のやけどで確信したよ。これ、義父さんなんだよね?」
「…………」
「あはは、そうなんだ。やっぱりそうなんだ」
愕然としている俺を、翔悟は笑った。
「し…知らなかったんだ。俺はこんな事するバイトだったなんて知ら……」
「そんなコトどーだっていいよ。ねぇ義父さん、オレの気持ち分かる?義父さんみたいな優しくてかっこいい男になりたいって思って生きてきたのにこんなコトしてたの見つけちゃった時の気持ち」
「翔悟……」
その顔は、悲しそうに見えて何故かどこか嬉しそうにも見えた。
「す、すまな……」
「……最っ高の気分だったよ。義父さんのとんでもない秘密を知っちゃったんだから……」
「……!?」
謝ろうとすると翔悟はニヤッと笑って俺のネクタイを引っ張って外すと、ワイシャツのボタンに手をかける。
「な、何を……」
「義父さん、ゲイビに出てたコト、オレ以外に知られちゃマズイよね?言われたくなかったらさぁ……これからオレの言うこと全部聞いて」
「……っん……ッ……!!」
顎を持ち上げられて無理やりキスされる。
「ホラ、もっと舌絡めてきて。出来るよね?」
「う……ンン……ッ……!!」
自分が犯されている映像が流れる中、俺は翔悟に従うしかなかった。
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