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第4話

「すみません、あの、健次先生はどちらにいますか?」 亜澄嫌いなアキラの代わりに謝って聞いてみるみずき。 「あぁ、健次なら院長室だな、待てよ呼んでやるから…」 そう言って電話に向かおうとする亜澄。 「ありがとうございます…」 みずきは礼をいうが…それをアキラが止める。 「待って、呼ばなくてもいいよ、オレらが行くから…院長室」 「そうか?」 「用があるのはオレらだし、亜澄センセ、アリガト、じゃ!」 愛想笑いをしながら手を振るアキラ。 「おー、去るときは機嫌いいなー」 などとぼやきながら見送る亜澄。 アキラの先導で院長室を目指す。 しばらく歩いて院長室前へ、アキラは軽くノックをして部屋へ入る。 「失礼します、健次さん…ちょっといい?」 そっと、声をかけるアキラ。 健次は、なにやら資料に目を通している。 「おや、いらっしゃいアキラ…いいですよ」 いつもの笑顔で迎える健次。 「失礼します」 みずきもついて入る。 「はい、どうぞ、鈴鹿さん。片付いていない部屋ですみません」 みずきも優しく迎える健次。 「健次さん、メアリーとリッツを今日連れて帰ろうと思って、お世話になったから伝えときます」 アキラは手早く用件を伝える。 「そうですか、手伝いがいりますか?」 「ううん、みずきもいるんで大丈夫です、長い間飼ってもらってありがとうごさいます」 みずきをちらっと見て伝え、お礼を言う。 「いえいえ、またいつでも言ってくださいね、力になりますから」 「うん、ありがと。健次さん…じゃまた」 仕事の邪魔にならないように早々に退散するアキラ。 「はい、またいらしてください」 優しく微笑む健次。 「失礼しました」 みずきも挨拶して院長室をあとにする。

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