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第5話

「よし、じゃメアリーたちのとこ行こ!」 アキラは嬉しそうにみずきを呼ぶ… 「あぁ、」 頷きながら、そんなアキラの様子を見て和むみずき。 最近は身体の調子もよくて、苛立った様子もなく、とても平穏だ。 その半面、いつまたアキラから別れたいと言われるか、不安でしかたない… フミヒコとの問題もまだ解決していないし…アキラとも先のことについて真面目な話しをできていない… 逃げていてはいけないけれど、そういう話しにもっていくとアキラはツラそうな顔をするから… アキラにはいつも笑顔でいてほしいと思う気持ちが邪魔をして…話しをもちかけれない… 今、楽しそうにしているのを壊すことはできないから。 アキラの微笑んだ顔を見つめながら思うみずき。 二人は犬小屋まできて、犬達に挨拶した後、アキラは犬に帰ることを説明しながらリードを首輪につける。 大型犬のラブラドールレトリバーのリッツをみずきにまかせ、アキラはラブよりはやや小型のシェットランドシープドックのメアリーを連れて行くことにする。 「メアリー、リッツ、GO!」 歩き出しながらアキラが声をかけると二匹は歩きだす。 「よく言うことを聞くんだな…」 アキラに並んで歩きながら感心してみずきは言う。 「しつけ専門のところで訓練されてるからな…賢いんだよこいつらは。な、メアリー、リッツ」 アキラの声かけに小さく、わん、と鳴く犬達… 「…それもあるだろうけど、犬達もアキラのことが大好きなんだと思う…」 だから喜んで言うことを聞くんだろうと、呟いてしまう。 「それは…そうかもな、オレもメアリーとリッツ大好きだし、相思相愛かも…」 反応をみるようにみずきに言うアキラ。 「…あぁ、アキラの家族だからな…」 ちょっと複雑に答えるみずき。

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