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第46話

なぜか、胸がジリジリ焼けるような痛みを味わうみずき… アキラの心が…遠退くような不安感… 「俺は…ちゃんと、お前の支えになれているか?」 まだ、自分はアキラに頼ってもらえていない…信じてもらえていない。 「…え?」 「俺は…」 アキラの肩を抱き寄せ… 「みずき、」 どうした?と首を傾げながら名前を呼ぶ… 「……アキラの為に一生懸命になる、その気持ちは誰にも負けない…アキラが苦しんでいたら、少しでも楽になるように力を貸す…だから、なんでも相談してほしい…」 「…ありがと、今は順調…困ってることなんか、ないから…大丈夫」 にこっと作り笑いをするアキラ。 「アキラ…」 そう言われると…疑うわけにはいかないみずき。 「しよ?」 ちゅっ…とみずきの頬にキスを落として…紛らわし、アキラは本心を隠してしまう。 「アキラ…」 愛しい人…、一番欲しいのは… その心… けれど… 一緒に住んで、想いを伝えて…身体を重ねて… 助け合って生きていくはずが… なぜ…こんなにも距離を感じるのか… アキラの心へ想いが届くのはいつなのか…その距離は果てしなく長い気がして… はっきりしていないことが沢山あるから… 話し合わないといけないことが山ほどあるのに…避けているから…余計不安にもなる。 アキラの病気のこと… 自分の将来のこと… 早く話し合わなければいけない… アキラだって不安なはずだから… はっきりさせて、安心して二人で過ごしていきたいから… 明日には必ず話す。 みずきはこの不安な気持ちを無くす為、強く心に誓う。 アキラの身体を抱き寄せ…アキラの栗色の髪をそっと解いて…求めるその唇にキス… そして… アキラの身体を支えゆっくりベッドへ横にする。

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