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第4話※R15

先にシャワールームへと押し込まれ、熱いお湯を体に浴びながら外で服を脱いでいるであろう桃司を待つ。心臓はずっと鳴りっぱなしで、このまま停止して死んでしまうかもしれない。 初めてこの店に来たときの自分がどうだったか正直あまり覚えていないが、その時よりも遥かに緊張しているような気がする。 じっと突っ立ったまま、一人悶えていると静かに浴室の扉が開いた。 蛍光灯に照らされた白くてしなやかな肢体に、思わず釘付けになってしまう。白い肌にポツンと咲いた薄桃色の蕾2つと、淡い茂みの奥に隠れた花芯。眼鏡を外しているせいでぼんやりとしか見えないが、それが逆に見えないところを想像させてしまって、また体温が上がる。桃司の体をそのまま凝視することなんてできなくて視線を逸らすと、桃司が悪戯っぽい笑い声を漏らした。 「ふふ、お兄さんまた緊張してるの?僕が気持ちよくしてあげるからリラックスしてね。」 「…ッ、あ…ち、まって…」 「じっとしてて。」 不意に、真っ白な泡を纏った指先が指先から腕、肩へと滑るように撫で上げていく。絶妙な力加減で触れられて、全身が鳥肌を立てた。我慢しようとしても吐息混じりの声が漏れてしまう。確実に興奮を高めていく桃司の指は更に鎖骨から首筋へと上がり、真っ赤になっている景親の耳を捉えた。 「林檎みたいに真っ赤だよ、お兄さん。」 耳朶を弄びながら、耳元でそう囁かれてはもう堪らない。言葉らしい言葉で返すこともできずに翻弄されていく。 2人は向かい合って寄り添うように立ち、聞こえるのはシャワーが床を打つ音と、皮膚を這う桃司の指に震える景親の荒い息遣い。その間、桃司の丸い瞳は逸らされることなくじっとこちらを見上げていた。 そしてとうとう柔らかな桃司の手は、景親の下半身にまでたどり着く。 「え、すっご…これデカすぎでしょ…」 そこは自分でも分かるほどに熱く起立していて、桃司の呟きを聞いて更に血液が集まっていくのを感じる。 「そ、そうかな…っ」 「前は全然勃たなかったのに。」 「ま、まああのときは、その…疲れてたのかな…?」 目線を下ろすと、確かに今にもへそについてしまいそうな位に上を向いている。 わざわざ医者にかかって薬を貰った甲斐があったと内心でガッツポーズしたのは内緒だ。 今回は恥をかかずに済みそうだと、桃司の表情を伺うと、桃司は嬉しそうに目を細めていた。 「僕、おちんちんが大きい人って大好き。」

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