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つい先程達したばかりで勃起もしていないそこは、何か他のものを催し突如力がこもる。 ゆっくりでいいと言った癖に、綾木は大嘘つきだ。 散々掻き乱されて敏感になってしまったナカは、渦を巻くように綾木を締め付けた。突然突き上げられたにもかかわらず、凹凸の一つも逃さまいと絡みついて。 「ッあ、ぁあだっ、ゃら、め……ぁぁあ゛ぅ、!」 「…は、?」 前立腺を強く撫で付けられた直後だった。 ふにゃりと垂れた自身は上下に震え、勢い良く透明な液を放った。 プシャア…と飛び出したそれはベッドの隅にまで届き、一瞬にして周囲にしみを作る。 終わらない絶頂、仰け反ってしまう程の強すぎる快感。 辛くて痙攣が止まらない。気持ち良すぎて怖い。何より漏らしてしまった恥ずかしさで、今すぐ消えてしまいたい。 それなのに、真後ろに聞く息遣いは信じ難い程に興奮していた。 「…は、はぁ?まじか……いや、えっろ。男でもこんな…噴くもんなんだ…ッ」 呼吸を整える時間も十分に与えられぬまま、内腿が持ち上げられたかと思えば再び内壁を抉る強すぎる刺激。 αの肩書きを持つ綾木の力はやはり想像を超えるもので、簡単に俺の身体を揺さぶり始めた。 ばちゅ、と奥をこじ開けられる度に襲い来る快感は、二度、三度と波を強めて早急に性器を追い詰める。何度も何度も水分を放ち、満足値を大幅に超えた腹は恥じらいを捨てて綾木だけを求めた。 腹の奥…だけじゃない。 頭から足の先まで全身を使っても受け止めきれない大きな愛は、やがて意識を朦朧とさせ、息の仕方すらも忘れていく。 辛うじて口を開けて取り込めた酸素も、瞬間的に甘い声へと姿を変えてしまえば、もう終わりは近い。遂に脳まで行き届かなくなったそれのせいで視界は霞み、涙なのか鼻水なのか唾液なのかもわからぬ液体で顔を濡らし、また果てる。 頸の痕へしきりに唇を落とす大好きな匂いだけを頼りに、遠ざかる意識を手放した。 綾木は、俺の中で果ててくれただろうか。腹の中を、綾木でいっぱいにしてくれただろうか…なんて、ぼんやりと考えながら。 ──汚れひとつ無い肌を、よく知る体温に包み込まれて目覚めた頃には既に太陽が高くまで昇っていた。 往復ビンタで叩き起した挙句長々と説教をかました事は、言うまでもないだろう。

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