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第三章・3

 しかし未悠は、別のところで驚いたようだった。 「城嶋さん、200歳なんですか!?」  それをまるで感じさせない、健の肉体や見た目に、未悠は息を飲んだ。 「獣人って、長生きするんですか?」 「種族にもよるというけれど、多くが長命らしいよ。老いも遅い」  未悠はその言葉に、ショックを受けていた。 (こんな身の上で、しかも他人より長く生きなければならないなんて)  不老長寿は人類の渇望だが、今の未悠には重すぎた。 「あの、城嶋さん」 「何だい?」 「僕と、お友達になってくれませんか?」  あまりに可愛い、未悠の申し出だった。  昨夜あんなに燃えておきながら、お友達、とは! (寂しいんだろうな。そして、この先もきっと孤独が付きまとう) 「いいよ、と言ってあげたいけれど。昨日も言ったように、私に関わるとトラブルに巻き込まれる」 「構いません」 「私が構うよ。君を、危険な目に遭わせたくない」  残念だけど、ワンナイト・ラブだ。  このまま居続けると、良くないことが起きる。  健は、立ち上がった。

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