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第5話 対面 3/5

「………寝てしまうの?」 ため息と共に溢したような柔らかい声音。責めるでもなく起こそうという意思も感じられない。 その聞き覚えのない声にはっと気がついた。 慌ててガバッと起き上がった。 「あれ? 寝たふりだった?」 首を傾げた人物はふんわりと笑うと、「鷹が声をかけても返事がないって言うから」と言った。 鷹? 誰? 「え、いえ……寝てました……す、すいません」 「謝る事はないよ。疲れてたんだね。夕食は済んでしまったけど、夜食を用意させるから食堂に降りておいで」 少しゆっくりとした口調と柔らかい微笑み。スラリとした長身。茶色がかった柔らかそうな髪。 彼はすぐに部屋を出て行ってしまった。 「……あれが須藤さん?」 父さんに聞かされていたイメージと全く違っていた。5年で経営を立て直したと言っていたからもっと豪胆で俺様なイメージを持っていた。 だけど、今、目の前に現れた彼からは全くそんな感じは受けられず、どちらかと言えば着流しで歌でも読んでいるようなまったりとした印象を受けた。

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