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第17話 情事の跡 2/17

「男同士なのですから今更恥ずかしがるようなことでもないでしょう。さっさと着替えてください。社長も急いでください」 「伊地知さん……知っていたんですか?」 男同士って……。 「何をですか?」 「ぼ、僕が男だって……」 「ああ。そのことですか。知っていましたよ。お迎えに上がる前から」 「え? 鷹知ってたんだ」 伊織さんは伸びをしてベッドから立ち上がると側にあったクローゼットからローブを身に纏って、「先に教えてくれたらよかったのに」と呟いた。 「それでも妻にされるのでしょうから気にする事は無いだろうと」 「まあ、そうだけどね」 2人は会話を進めていく。僕だけがぽかんと2人を見上げていた。 「隼人様には今後もしっかり奥様になっていただくためのお勉強がありますからね」 伊地知さんは僕ににっこり笑いかけた。 「頑張ってね。『撫子』さん」 伊織さんも僕に笑いかけた。

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