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第15話

「何故何も答えない?」 「…」 「なぁ!」 さっきまでの表情は既に無い…。あいつは俺に馬乗りになるといつものように俺を殴る…蹴るを繰り返し…そして… 「死ねよ」 俺がしたみたいに俺に馬乗りになって思い切り首を締めた。 もう…抵抗することすら億劫だ… …このまま死ぬのかな…でもそれでもいいかもしれない…もう疲れた…生きていたらずっとこいつから逃れられないのだ…だから… 静かに目を閉じた… あいつが何か言ってるけどもう…聞きたくない… 好きでもないのに付き合ってしまった俺への罰なのだろう。 こいつは俺を確かに好きだったはずなんだ…けど俺は同じ気持ちを返すことはできなかった… だからこいつは狂っていったんだ… いいときもあったはず…けれど他の事が強く体に刻み込まれてしまって思い出すことはできない…俺と出会わなければこいつはこんなんじゃなかったかもしれない…俺が相手じゃなければ… もし生まれ変われるのなら…今度はもっと幸せな恋をしてみたいな…もっと強くなりたいな…選べる自分になりたいな… 叶うことのない妄想だけれど… 徐々に意識が遠のいていく…そして暗転した

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