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第47話

上に上がると平日の昼間だからか人も疎らだった。 そんな中店長は食い入るように中を見ていた。俺が行きたくてここへ来たけど… 「竜胆きてみ?ほらほら!あれ!ジンベエザメ!やっぱりデケェなぁ。でさあのエイは下から見るよりでかくね?すげぇ…おもしろ…マンボウ薄いし」 店長は以外にも俺よりずっと子供みたいにはしゃいでいた。 「竜胆って!!ほら!お前もみろって!!」 そんな無邪気な姿になんだか幸せな気分になった。 「こんにちは」 楽しんでいると水族館の職員が声を掛けてきた。彼はウエットスーツを来ていた。とても綺麗な人だった。 「こんにちは。さっき中にいた人?」 「はい。私は医師なんです。魚たちの健康チェックしていました。楽しそうな声が聞こえたから思わず声かけちゃいました。デートですか?」 彼はにこやかにそう問うた 「はい…」 「いいですね。じゃあ…お二人に秘密を教えちゃいますね。実はここの水族館のある水槽にいるあるお魚がいるんですけどたくさんいる中で実は一匹だけ違う種類の子がいます。見つけたら幸せな気分になれちゃうかもですよ。楽しんで下さいね」 そういうと彼は挨拶をして去っていった。 俺たちは時間まで上から堪能して通路に戻った。 「面白かった…」 「店長…興奮しすぎです」 「いやだってあんなんなってるとか面白いじゃん!!」 「さっき係の人が行ってた幸せのお魚…見つけてみましょうか?」 「それも楽しそうだなぁ」 ニコニコご機嫌に店長が言う。 「店長。水族館好きなんですね」 「海とか魚が好き。地元が海だし前はダイビングとかもしてたんだ。最近は行けてないけどな。そういやさクラゲとか見てたら癒やされるしうまそうって思わね?」 「癒やされてるのに食うんですか!?」 「なんか水羊羹みたいじゃん?」 「そうですかねぇ」 「あっちにクラゲのコーナーあるから後で見ようぜ!これからイルカショーだって!行こう!」 「もう…店長ったら…」 店長は俺の腕をグイグイ引っ張りイルカショーの会場へやってきた。 ワクワクしてるのがすごくわかった。 きっと初めてのデートなのに自分な好きなところばかりって不満を言う人も多いだろう。けれど俺にとってはそれがとても楽しくていつもできた大人なてんのそんな姿なんてきっとみんな知らないんだろうなって思ったら優越感に浸れて… 新しいところを発見するたび俺はこの人に嵌っていくんだろうなって… そっと楽しそうな横顔を写真に収めた。

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