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第55話
「流石に藍玉と人気のりんくんが同じ職場ってことは知らなかったんだけどね。藍玉の好きな人がまさかステージで乱れ狂う君と同一人物なんて思わないじゃない?俺ねいやいやながら抱かれて全く幸せではない様子の君にいつしか惹かれていた。酷い目にあっても彼と離れられないと呟く君の切なげな声に表情に惹かれたんだ。君が最後に姿を見せた日。藍玉がVIPに入ったことに驚いた」
「え?」
「あれ?気付いてなかった?」
そんなこと店長は一言も言ってなかった…確かにあいつと出逢って口説いて俺と別れさせたって話しは聞いたけど…まさか…あの店で…あの日出会っていたとは…
「…そっか…あの日は媚薬漬けの日だったから覚えてないんだね…あの後君の相手は藍玉に抱き潰されて店に放置されてたんだ。君は藍玉が送っていったんだよ」
あの乱れ狂う姿を…見られていた…その真実があまりにも衝撃で言葉を失ってしまった
「おいで」
身動き出来ないまま天河さんに手を引かれるままにある部屋へ到着した。真ん中に大きなベッドがあってそこに押し倒された
「抱かれる気になったね。良くしてあげるよ」
「…いやだ…やだ!!やめて!!」
我に返って抵抗するけれど天河さんは力が強くて振り払えない。
「大人しくしなよ」
「いやだ!!!やだ!助けて…助けてください…」
「え…」
「天河!!」
「藍玉?」
「どけっ!!!竜胆…大丈夫…大丈夫だ」
「…て…ちょ…」
「大丈夫だ」
「いやっ!!離して!!やだ!!」
部屋が騒がしくなる。そのまま意識を手放した
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