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幸せです
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熱い…、熱いよ…
「んん…、ふぅ、…ん、はぁ、はぁ…」
助けて…、誰か……、
「秋っ、…っ!」
あぁ…、あの匂い…
ぼくの大好きな、あの…
ふたばさん…だ
ふわっと意識か浮上した。
あんなに熱かった身体が、今は少し楽になってる。まだクラクラとしてるけど、何だろう凄く幸せな気分…。
「起きたの? 秋」
あ…、双葉さんだ。うふふ、どうしたの?双葉さんも凄く幸せそうですね。よかった…。僕も凄く凄く今、幸せなんですよ。一緒ですね。ああ…そっ、か。僕達、夫婦ですもんね。いつでも一緒ですよね。だから…幸せです。
「どうしたの、そんなに笑って」
「んふふふ… 僕、幸せです。…双葉さんが、ずっと側に居てくれるから」
「そうか、俺も幸せだ。秋がここに居てくれるから」
「……双葉さん。僕を見付けてくれて、ありがとう。 …僕のおうち、造って、…くれて、ありがと……」
「っ、秋? …思い出したのか?」
すぅすぅ…と穏やかな寝息が聞こえる。
「おやすみ、秋。いい夢を…」
張り付いた艷やかな黒髪をそっと指で払ってやる。桜色の頬はふっくらと瑞々しい。あんなに甘く喘いでいた唇は今、慎ましくただただ可愛い寝息を吐くだけだ。少し色素の薄い、ガラス玉の様なキラキラとした瞳は、瞼に隠されてしまっているが、ずっと見ていても飽きる事はないだろう。
予定とはだいぶ違ったけれど、まぁ、いい。何も問題はない。こうしてあの子が、この手の中にいるのだから。
キャラメルナッツの甘やかで、少し芳ばしい秋の匂いは、今もこの部屋に充満している。そうだ。これがずっと欲しかった。
18年…。それだけ待ったんだ。
もう何処にも行かせない。二度と離してもやれない。ずっとこの手の中で、幸せな夢だけを見ていればいい。
…分かってるか、秋。
お前はもう、俺のものだよ。
◇◆ ◇◆ ◇◆ ◇◆
『あとがきとお知らせ』
ここまでお読みいただきありがとうございました。本編はここで一応完結ですが、この後番外編を数本転載予定です。
それが終わったら、少しだけ新しいエピソードを更新させていただこうかと思っております。
ちなみに番外編は秋視点の2本を除き、全てがR指定の大人向けとなっております。エロ描写の練習用にと張り切り過ぎました。ご注意ください。苦手な方もいらっしゃると思うので、タイトル横に※印付けておきます。
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