22 / 27

第22話 僕は聞いてほしかった。 3

夜道を歩いてコンビニ前に来た。 ……けど、そのまま素通りした。 夢を見てから、現実に戻りたくなくないと考えていた。 現実なんて良いことは、僕にとってセックスしかないんだよ。 キスされてさっき勃起ったのも、オナニーで簡単に処理して終らせた。 「月曜日に『捨てられる』のは……仕方がないことだよね。だった僕は粗大ゴミだもん」 本当は……僕は『美しい』なんて思ってない、ただの『醜いヒカリ』なんだ。 鏡に映る姿は『美しい』、だけど……結局は人間は中身だ。 僕の中身はとても『醜い』と、認めたくななかっただけ。 それを見抜かれて、月曜日の早朝には粗大ゴミだと『捨てられる』のが僕。 生きてるのが辛い。 『捨てられる』のが怖い だからって死ぬ勇気すら僕にはなくて。 だからこのまま『失踪』してしまおうと思った。 春海さんに打ち明けられていたら、この気持ち少しは軽くなったかな。 「はぁ。オッサンは……スゴいな」 小学生の僕を招いて、セックスして……僕を夢中にしてから、罪の意識に苛まれ自殺。 自分自身の過ちに気付いて、死んでお詫びなんて、僕には真似出来ないよ。 「最後の相手が、あんなムカつく男なのが……僕の未練だ」 でももうこれ以上『醜くいヒカリ』になりたくない。 ふと目の前に今朝紅葉に『拾われた』ゴミ置き場があって、粗大ゴミはそのまままだ回収されていなかった。 「お前ら、ゴミなのにまだ回収されてないの?」 電信柱下のゴミ置き場は『アカリ』に照らされていた。 何故か『ヒカリ』の最後には最適な気がして……僕はまた数日前の早朝と同じのように、ソファーに寝転がった。 「やっぱり、ラブホのベッドよりキモチイイよ」 僕は静かに……目を閉じた。

ともだちにシェアしよう!