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第24話 僕は聞いてほしかった。 5
「僕のペニスは『痛くても勃起つんだ』。キモチイイって、……ヨダレを垂らす」
僕は勇気を持って告白した。
「それに僕はとても『醜い』から」
「何故そう思う?」
「双子の妹は見た目が『醜い』、僕は『美しい』って妹を哀れに思った最低な人間で……。妹なのに憎んでる」
そう、僕は『アカリ』を憎んでいる。
「妹は友達を使って僕を強姦した。強姦されたのに、それすら僕は楽しんでる変態なんだ!!……憎い妹は『醜い』くてキモチワルイけど、僕は『アカリ』を嫌いになれない」
僕は矛盾してる、気持ちも身体も。
「僕は……人として可笑しいんだよ」
「それがどうした。所詮人間なんて『十人十色』。そんな矛盾がなんだ」
僕が悩んでいたことを、引きもせず簡単に受け入れてくれる大人がいてくれた。
そのことが嬉しくて僕は再び涙があふれてきた。
「因みに私は高飛車な男を膝まずかせて啼かせるのが好きだ。……ヒカリを膝まずかせて啼かせられたらと思うと、昂ぶる。それこそ私の理想だ」
「え?!……ちょっと待って」
「内心ヒカリが粗大ゴミに出ていて良かったと思っていた」
じゃあ……最初からコイツは僕を『拾うために声をかけてきた』んじゃないか!!
僕は騙された感でいっぱいになった。
寝そべる僕の身体に紅葉の身体が重なってくると、冷えていた心が少しだけ暖かくなっていたのが不思議で仕方がなかった。
「粗大ゴミとして私と一緒に生きるか、リサイクルされて私と一緒に生きるか。ヒカリに選択する道はこの2つだ。決めなさい」
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