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第5話

家に着いてからは戦いだった。本当に無防備にそこにいるんだから自分から飛び込んできた餌みたいだ 「シャワーでも浴びる?」 「うん。ありがと」 どくどくと煩い音に気付かないふりをして脱衣所へ向かう。男の一人暮らしとは思えないくらい綺麗に片付いてた そんな綺麗な場所を俺は欲望で汚す。ここで出しておかないと何するかわからないから 「しーさんっ…」 ごめんなさい…貴方を騙していてごめんなさい…俺はこんなにも汚れているのに…自身のそれをしーさんの痴態を思い浮かべながら何度も慰めて白濁を溢した。その残骸をシャワーで流す。罪悪感に包まれながらも風呂を出た。 「シャワーありがと」 「いいよ。ベッドがいい?布団にする?」 奥の部屋には小さなシングルベッド。その脇に布団が敷いてあった。 「あぁ…でも他人が寝ているベッドはやだよね。布団はお客さん用にあったけどまだ誰も使ったこと無いから綺麗だよ」 「ベッド魅力的だけどこっちにする」 「うん。じゃお休み」 そう言うと直ぐに寝息を立てるしーさん。その寝顔に堪らずまたキスして布団に横になるけどなかなか眠りは訪れ無い。無防備に眠るしーさんを見つめて衝動に駆られるとそっとベッドに潜り込む。そしてしーさんをぎゅっと抱きしめた。 そしたらすり寄ってきて俺の腕の中に収まった。その姿にきゅっとまた甘い痛みがやってきた。けれどこれ以上のことはしてはならない…しーさんの髪を撫でていたら気持ちのいい体温にゆっくりと瞼が重くなってきた 起きたら怒るかな?これまでの男と同じだって幻滅される?それならそれでもいい…むしろその方が都合がいいって思ってやってくる睡魔に逆らわず眠った 起きた時まだ俺の腕の中で眠るしーさんに口付けるとそっとベッドから降りた。良かった…まだ眠ってた… 凄く幸せな時間だったな…さらさらの髪を撫でながらじっとしーさんを見つめてた

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