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第6話 二人のバレンタインデー6

 絶景。  全裸になった陽馬が大きく脚を開いて、双丘を自分の手に掴んで広げている。  いつものシャイな陽馬からは考えられない大胆な痴態に、既に俺の欲望ははちきれそうだ。 「陽馬……」  情けないくらい掠れた声が出た。愛する人を求めてやまない声音。 「律……早く、ここに挿れて……律、律……」  甘い声でうわごとのように俺の名前を呼び、強請って来る陽馬にクラクラした。  俺はベッドサイドのテーブルの引き出しからローションの小瓶を取り出すと、自らの手にたっぷりと塗り付け、陽馬の後孔に指を埋める。 「あ……あ……律……律……」  指を一本から二本、三本へと増やしても陽馬は難なく受け入れきゅうきゅう締め付けて来る。 「陽馬……ここ、気持ちいい?」  前立腺を刺激してやると、陽馬が泣き声交じりの声を上げる。 「気持ちいい……気持ち、いい……でも、足りないよ……」 「陽馬……」 「指じゃ、やだ。律のあれを挿れて欲しい……早く、欲しい……!」  淫らに体をくねらす恋人にもう我慢の限界だった。  パジャマと下着の前をくつろげると、雄が欲望を主張するように勢いよく飛び出す。  そして、俺は一気に陽馬を貫いた。 「いっ……ああっ……律っ……」  陽馬は早くも一回目の絶頂を迎え、俺から全てを搾り取ろうかとでもいうように中が強く締め付けられる。 「……っ……く……」  俺もイッてしまいそうなのを何とかこらえた。  陽馬は絶頂後の放心にしばらく目をとろんとさせ虚空を見つめていたが、やがて、細い腕が弱弱しく伸ばされたかと思うと、俺に抱きついて来た。 「律……まだ足りない……律が、もっと欲しい……」  そう言うと、二人の体を反転させて、陽馬が俺の上に乗っかかる形になった。  まだ俺の雄をくわえ込んだまま陽馬は体を起こす。  騎乗位は普段は陽馬がすごく恥ずかしがるので、めったにすることはない体位なのだが、アルコールにそそのかされた陽馬は自ら腰を上下に揺すり快楽を求めて来る。  そのエロさは半端なかった。  俺の胸に両手を置き、自分の気持ちのいいところを求めて腰をくねらせる陽馬。  俺は陽馬に両手の指をしゃぶらせると、唾液で濡れたそれで彼の乳首をつまみ、こねくりまわして愛撫した。 「陽馬……可愛いよ……」 「律……律……、気持ちいい……もっと触って、もっと」  可愛くおねだりされて応えないわけにはいかない。俺は左手で陽馬の乳首を弄びながら、右手で彼の中心で欲望を主張する自身をしごきあげた。 「や……だめ、そこ、いいっ……律っ……」 「俺も、気持ちいいよ……陽馬……もっと腰使って……」  俺の淫らな注文にも、今夜の陽馬は大胆に応えてくれる。  体を反らせて腰を上下させ……。  陽馬自身をいじっている手を激しく動かしてやると、彼が二回目の絶頂を迎える。 「あ……あ……」  放った精液が二人を濡らす。 「……こんなに出して、やらしい子だね、陽馬は……」 「あ……律……好き……大好き……」  快楽で意識を飛ばしそうになりながら、俺への告白をする陽馬が可愛くて、愛しくて。 「俺も陽馬が大好き……愛してる……」  俺の方もまた彼への愛を囁くと、もう力が尽きたような彼の腰を抱えて思い切り上下に揺さぶった。 「ああっ……もうダメ……死んじゃうっ……ああっ、あっ……」  甘い悲鳴を上げる陽馬の顔を片手で引き寄せると、その声を封じるように唇を重ねた。

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