13 / 27
結成
「えーではお時間になりましたので、結成のご判断を……」
陸上自衛隊の電話が静まり返った場所に鳴り響く、緊急事態なこともあり常に音が鳴るようにしている。
「あっと少し失礼」
「では、少し待ちましょう」
「ええ!!ジャンク大統領!!?」
大貫が陸上自衛隊に目を向ける。
「スピーカーにしろと」
言われたらしくモードを切り替える。
『本当はな、大画面で議長殿にご挨拶をしたかったが、仕方がない悪いが日本国の自衛隊は全員yesだ』
これには陸海空の幹部が笑っていた。
『承知いたしました』と電話の向こうの声なのに日本人特有のぺこぺこと挨拶をしていた。
陸海空の幹部たちは目を合わせ、「自分たちはジャンク大統領に従い花咲隊の結成を認めます」
「意義ありませーん」と情報部が
「私も、それに花咲さんが隊長になってくれたほうがなにかとスムーズなところがあるので」
と反論な意見はない。
だが、現隊の一部の人は俺のことがもごもごと喋っていた。
なんとか結成の会議は終わり、花咲隊と書かれた部屋に入った。
「うわぁー新鮮な匂い」
「ですね」
「まさかあそこでジャンク大統領出てくるなんて思わなかった」
「いやー本当にすごいよな、あの方は」
「ですね」
「みんなありがとう、ここまで支えてきてくれて、でもこれからどんなに辛いことがあっても乗り越えなければいけない、俺の隊に来なければよかったとかそういう時はすぐに……」
「はーい、ダメダメ、翔太、最近すぐにそういうモード発動しすぎ!!」
「そうですよ、俺たちのこともっと信用してください」
「今思えば20歳がよく隊を結成できたなってみんな思ってますから」
「……」
「でも、そこが俺たちは魅力に惹かれたんです」
「なにがあっても隊長の元を離れませんよ」
「……ありがとう、最後の涙にする」
よしよしとみなで慰めた。
夜、ジャンク大統領に電話をする。
『おお! 結成おめでとう、今度呼ぶから』
『え、いいですよ、それよりも最近体調どうですか?』
『別に……もしかして例の件契約とれちゃった感じ?』
『はい』
『んー早いほうがいいんだよな?』
『できれば』
『じゃ結成祝いパーティーに呼びます』
『……それは勘弁してください』
『いいじゃん、他の人にも紹介したいしさ』
『分かりました』
強い押切はさすがだなと思い、答えた。
『じゃ、また連絡する、議長には気をつけろよ』
『はい』
電話を切る。
今日は朝から忙しく、魔法の国の国王になって、花咲隊結成の話をして……。
でも、明日から忙しくなる、それは幸せなことだ。
眠りにつこうとしたら部屋がノックされた。
ともだちにシェアしよう!