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第54話

光希さんは3ヶ月前、別の部屋で龍成さんと身を寄せ合うようにして暮らしはじめた。 龍成さんは当時小学四年生。今とまったく変わらず光希さんラブで、将来は光希を嫁にすると公言していた。 小学校から帰ってくると光希さんにべったり。片時も離れようとしなかった。他の男が近付こうものなら毛を逆立てて威嚇していた。 光希さんが片想いしていた昆さんに焼きもちを妬き、ライバル心をめらめらと燃やしていた。 「光希さんと友だちになりたい。駄目かな?」 「光希はゆくゆくは縣一家の姐さんになる。姐さん同士仲がいいことは悪いことじゃない。光希とならいい友人関係を築けるはずだ。それこそ一生の心友になるかもな」 布団を捲った彼に、おいで、おいでをされた。 「お風呂まだだから。その、汗臭いし」 「別に気にならないよ。一緒に寝よう」 「でも……」 躊躇していたら腕を引っ張られ布団の中に引きずり込まれた。 布団を頭まで被ると待ってましたとばかりにぎゅっと抱き締められた。 「電気、消さないと」 「いいよ、あとで消すから。蒼生が帰ってくるまであと三十分。今甘えないと次いつ甘えられるか分からないだろう」 首筋に熱い息がかかり身体がびくっと震えた。

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