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第5話

夏休みも終わって。 先輩とは学校祭の出し物で顔を合わすのを最後にもうほとんど会えなくなる事になりそうだった。 バスケ部は例年は男子部員が女装、女子部員が男装をして喫茶店をする事になっていて、オレも女装しつつ松若先輩の可愛い女装姿に見とれていた。 「うわっ、あの子めちゃくちゃ可愛い!」 「おい、あれ3年の松若先輩だぞ?バスケ部の元エースの」 「マジかよ!!女装したら完全に女の子じゃん!!」 ロングヘアのカツラをかぶっていた事もあり、女の子と間違われまくってナンパまでされてた松若先輩。 そんな男たちを先輩はあの冷たい目と低い声で追い払っていた。 松若先輩の当番の時間が終わる頃、ひとりの男が姿を現した。 ……道籠繋先輩だ。 「きゃああああ!!」 「道籠センパイ!!!」 女の子たちの騒がしい声の中現れた道籠先輩。 腕まくりしたノーネクタイの白いワイシャツに黒のスラックス姿は前に見た時とほぼ同じ服装だった。 「雅美くん、お疲れ様。お昼持ってきたよ。一緒に食べようね」 「は……はい……!!」 その姿に、先輩は少し顔を赤らめた……ように見えた。 女装した姿を見られて恥ずかしがっているのかもしれない。 けど、それだけじゃないような気がした。 オレも同じ時間に交代だったから、女装したままこっそりとふたりの後をつけていた。 ふたりは関係者以外立ち入り禁止の先、生徒会室に立ち寄った後で空き教室に向かった。 学校祭の荷物がたくさん置かれ、ドアが開けっ放しになっていたおかげでオレもなんとかバレずに中に忍び込み、段ボールと段ボールの隙間からふたりの様子を見ていた。

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