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第24話◇

 これで4着目。  さっきまではブレザーっぽいのを着てて、今は学ラン。  ブレザーでネクタイもカッコいいけど、まあ普段の制服がそっち系なので。そこ行くと、学ランは、もう、レアで。  すっごい、カッコよすぎる、蒼紫。似合いすぎる。  やばいなー、これ。  この写真欲しい。  蒼紫の学ラン写真。  なんて、オレが考えながら、写真撮影をされてるなんて、誰も分からない。  分かるはずないけど。  学ランに着がえてた時は、智さんも一緒に部屋に居たもんだから、出来なかったんだけど。学ラン着てる蒼紫がカッコよすぎて、抱き付きたかった。まあ。……智さん居なくても、自分からそんな事が本当にできるかは、謎だけど。 「2人見つめあってくれる?」  カメラマンからの要求。  そういうのを望む客層が居るからか……いつもこれ系の要求来るけど。  きょ……  今日は恥ずかしいぞ。  昨日あんなにキスしちゃって。  ……しかもこんなにカッコいいって思っちゃってるのに、見つめあうとか。  いや、だめだめ!!  平常心。  バレる訳に、いかないんだから。  しかも今なんて、皆の視線がオレ達の顔に集まってるんだから。  息吸え。深呼吸。  大丈夫。今まで、蒼紫にすら、全くバレずにやってきたんだから。  すうと息を吸って、息を止めて、蒼紫と見つめあう。  大丈夫、いつも通り。  よし、このまま、いける――――……。  思った瞬間。  蒼紫が、ふ、と。  瞳を細めて、微笑んだ。 「……!」  っやば――――……。  カッと赤くなりそうになって、顔を背けた瞬間、カメラマンの「はいOK」の声がかかった。  途端に周囲がざわついて、皆が片付け始める。  やっば。  ……助かった、終わって良かった。  ドキドキドキドキ。  心臓を落ち着けようと、頑張っていると。 「蒼紫、涼、こっち来て」  智さんに呼ばれて、カメラマンさんの所に行って、写真の確認。  うわー、蒼紫超カッコいい。  この雑誌買っちゃおうかなー。 「どれがいいとかある?」  言われてつい、蒼紫がめっちゃカッコイイ写真を指差してしまう。  2人で写ってるから何も思われないだろうと思って。  オレのうつりとかは、別にどーでもいいし。  正直、アイドルとかで売った訳でもないのに、アイドルみたいな扱いをされる事も多くて、蒼紫は若干嫌がってる。  歌を聞いてもらいたいっていう気持ちのが強いみたい。  オレはそこまでこだわりなくて、別にアイドルみたいにルックスから好かれても良いし、そこから歌も聞いてくれたらいいなという気持ちのが強い。  蒼紫が作る歌が大好きだから、オレは、アイドル的な視点から入った人達の耳に歌が入って、好きになってもらえるならそれでいいし。  だから蒼紫がカッコイイ方が売れるだろうし。 「涼はこっちのが写りいいんじゃない?」  智さんが言うけど、オレ、蒼紫視点だから。……とは言わないけど。  そうかな?と誤魔化しつつ。希望だけ伝えてあとはカメラマンさんにお任せで、撮影終了。 「じゃあ、次の雑誌社のカメラマンがここで用意してる間に取材受けるから、とりあえず学ラン脱いで、着替え終わったら、電話してくれる?」 「はーい」  2人で撮影の部屋を出て、隣の部屋に戻って、ドアを閉めた瞬間。  蒼紫が、かち、と鍵を掛けた。

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