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続 4 : 15 *
先輩のを根元まで咥え込むと、もう羞恥心とかそういったものは綺麗サッパリどこかへ飛んで行ったみたいで。
「は、ぁ、ん……ッ。……腹の奥が、変な感じ、です……っ」
「その感想は、正直に言うと最高……っ」
「ふ、ははっ。章二さんの、エッチ……っ」
「っ! ……それも、最高」
ゆっくりと、腰を浮かせる。それから今度は腰を落として、また浮かせて……。初めてこんな姿勢でセックスをするが、先輩を見下ろしながら先輩のブツを好き勝手できるのは……なかなかどうして、悪くはない。
「この体勢、気に入っちゃった。文一郎を見上げて、文一郎の全部が見えて、文一郎から求められているみたいで。……凄く、興奮する」
どうやら、両想いらしい。先輩の感想を聴くと若干負けた気もするが、まぁいい。なんにせよ、主導権はこちらにあるのだ。
「んっ、ん、っ。……は、ぅ……っ」
自分のペースで腰を動かすが、それでは先輩がもどかしく思うのは百も承知。徐々にだが確実にペースを上げつつ、俺は先輩を見つめた。
「……体、倒してもいいですか?」
「いいよ。おいで」
先輩のモノが抜けてしまわないよう気を付けつつ、俺は先輩に向かって上体を倒す。
表面積的な意味合いで距離を近付けて、俺は先輩にそっと抱き着いた。
「好き……っ」
「うん。僕もだよ」
さすがに、いきなり全力で飛びつくなんてことはできない。そっと抱き着き、先輩の反応を恐る恐る待つのが、今現在の俺の限界だ。
そんな弱気な俺に気付いているらしい先輩は、優しく俺を抱き締め返してくれた。……そういうところに惚れているのだから、顔が熱くなるのはなんとか見逃してほしいものだ。
「はっ、あ、っ。ん、ぅ……っ」
「気持ちいいよ、文一郎。上手だね」
「あ、ッ」
先輩の両手が、背中からケツへと移動する。先輩はそのまま俺のケツを両手で鷲掴みにして、俺のペースを無視するように俺の腰を動かし始めた。
「それ、だめ……ッ。ん、んッ」
「凄く締まった。僕に触られるのが嬉しいのかな? それとも、僕にこうして強引にされるのが好き?」
両方だ、クソ野郎め。……とは、当然言わない。シンプルに、恥ずかしい。
俺は顔を動かし、先輩の首筋に唇を寄せた。すぐに、先輩は息を呑んだ。
「文一郎? もしかして、またキスマークでも付けてくれるの?」
「さすが、俺の章二さん。……ご名答」
「あはっ。文一郎の僕って、凄く嬉しいっ。……んっ、ちょっと。唇で食まれると、くすぐったいよっ」
いつもニコニコへらへらとしている顔の下は、男らしい首だった。唇を寄せたことは一度だけあるが、あの時はそんな感想をジンと抱けるほどの余裕がなかったっけ。
首筋を、強く吸う。そうすると先輩が少しだけ身じろいだ気がするけれど、まぁいいや。
「文一郎にキスマークを付けられると、嬉しいな。……もっと付けてよ」
「それも【お願い】ですか?」
「うん、そう。……お願いっ」
まったく、ズルい人だ。俺は唇を動かして、また別のところに痕を付ける。舌で舐め、時には優しく歯を立てて、先輩を味わった。
……たった、それだけのこと。それっぽっちのことが、とても嬉しくて。
「章二さん、好き。……大好きです、章二さん……っ」
鼻の奥がツンと痛んだけれど、なんとか堪えた。
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