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第2話

 放課後の教室で二人きりでひっそり勉強している時など、僕は昂輝に気持ちを伝え続けた。  朝も、登校すると挨拶のように『好きだよ~』と飛びついて繰り返す。  幼馴染のことば遊び。  昨今男同士って珍しくないらしいし。  TVでBLっていうのを匂わせたドラマを演じたりしてるし。  まわりはジョークだと思ってしきりに笑っていた。 「またやってんのか。まあ、昂輝なら男も惚れるってもんだけどな」 「渡さないよ~。昂輝は俺のだからね」  クラスメートは僕を煽ってくる。 「和己、俺に乗り換えないか」 「だめ。僕は一途なんだから」 「そっか~。残念」  大げさに悔しがるのを無表情ともいえる顔でみつめ、そういう時、昂輝はたいてい黙っているのだった。

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