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第21話
彗の宣言通り、前に一度学校へ行ってからもう一ヶ月近く監禁されていた。
毎日、毎日、彗が息を切らせて帰ってくるのを大きな窓を見つめながら忍はじっと待っていた。
窓から見える木にスズメが二羽飛んできて、それを見つめながら忍はいいなぁ〜と息を吐く。
「俺も外へ出たいなぁ……」
誰に聞かせるわけでもない極小の声で呟くと、忍はそっと扉を見た。
鍵はかけられていない。
彗が俺を信用してるからと言っていたが、逃げても絶対捕まえる自信が奴にはあるからだと忍は思っている。
もし、勝手に出て行って捕まれば恐らく鍵を掛けられ、気が狂う程の快楽に沈められるんだろうと容易に想像できて忍はぶるっと体を震わせた。
ダメダメッ。
無断は彗の逆鱗に触れる
考えを改めて、忍は再び窓の外を眺めた。
二羽のスズメがパタパタと飛び立ち忍の目が最後までその姿を追いかける。
無断……?
無断じゃなきゃ行けるかな……
忍は思い立ったように自分用にと用意されていた勉強机へ走り、引き出しからメモ用紙を取り出してペンを走らせた。
その時の俺は血迷っていたんだと思う
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