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お泊り 2
それにしても、何度見てもよい食べっぷりだ。
遅い時間なので軽めにしたのだが、もしかしたら足りないかもしれない。
「まだおかずあるけど、食べる?」
「はい」
「わかった。ご飯もよそってくるよ」
空になった茶碗を受けとり、同じ量を盛る。
足りない時の為ように作っておいたおかずも取り出して温めなおす。
「はい、どうぞ」
それもみるみるうちに郷田の胃袋の中へと納まり、ごちそうさまでしたと箸をおいた。
「お粗末様。今日もいい食べっぷりでした」
と笑えば、郷田が珍しく照れた表情を見せた。
「なんか、そういう表情するの珍しい」
「沖さんに言って貰えるの、何日ぶりかなと思いまして」
「そうだね」
そんな遣り取りがきゅんとする。
照れくさくなってきて、沖は片づけを始める。
「あ、俺が」
「いいから。あ、そうだ。お風呂、どうする?」
「朝、うちに帰ってからシャワーを浴びます」
「わかった。じゃぁ、今、布団敷くから。あ、郷田君の着るもの……」
流石に自分の服ではサイズが合わなくてキツイだろう。
「あ、下着のまま寝ます」
「ごめんね。泊まっていってと言ったのは俺なのに」
「気にしないでください」
スーツとワイシャツを脱ぎ、それをハンガーに掛ける。
シャツとパンツという姿になった郷田の逞しい腕と太ももに目がいってしまう。
しかもピッタリとしたシャツから腹筋が浮き出ていて、触りたくなってしまい慌てて布団を敷く。
友達と隣り合わせの布団で寝るのは高校生以来かもしれない。
「学生の頃に戻ったみたいです」
「俺も友達の家に泊まりに行ってさ、眠くなる限界までゲームしたり話をしたりしてたっけ」
「仕事が忙しかったり、相手に家族が出来たりで今は全然です」
「そうなっちゃうよ」
話が途切れて沈黙が流れる。
すぐ傍に郷田がいるということが沖を身体を高揚させた。きっと今からいう言葉は引かれるかもしれない。だが、気持ちが抑えきれない。
「ねぇ、こんなに仕事が忙しくて、溜まってない?」
手を伸ばしてパンツの上から膨らみへと触れると、ビクッと郷田の背が揺れた。
「疲れてるだけですから」
触れられたことに嫌がるのではなく照れている。沖はごくっと唾を飲み込むと身体を郷田のほうへと寄せた。
「でも、辛いでしょう。抜いてあげようか?」
「沖さん」
さすがにやりすぎたかと思ったが、拒否する素振りもなく、それならもう一押しと攻める。
「俺じゃ、郷田君のことを癒せないかな」
「沖さんっ!」
手を掴まれて引き離される。
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