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第12話

サロメを兵士は塔へと連れ帰る。 気絶していたから抱き抱えて。 身体を清めてベッドに横たえた。 何度も何度も注ぎ込んだから。 いくらでも掻き出せて。 苛めたソコは腫れていて。 それに安心した。 自分がそうしたのだと思えることが。 サロメは。 サロメは。 自分のモノだ。 またサロメがあの地下牢へ連れて行けというかもしれない。 だか、あの聖者はサロメを相手にしないだろう。 また聖者の前で犯せばいい サロメが諦めるまで。 何度でも。 兵士はそう決めた。 愛しいサロメを兵士は自分もベッドに入り抱きしめる。 サロメはあの狂乱が嘘だったかのように清らかに寝ている。 首筋に噛み跡、全身に犯された後が色濃く残ってはいても。 塔に軟禁された哀れで高貴な王子。 もう、男無しではいられなくなっている王子。 サロメを抱けるのは自分だけ。 自分だけだ。 この塔の護衛は出世からははなれてしまうことで、最初は押し付けられた任務だった。 だが。 この仕事を手放すつもりはもうない。 夜勤を終わる時間が過ぎ、代わりの兵士が来るまでにこの部屋を去らなければならない。 他の兵士達は王を恐れてサロメに必要以上に近付かない。 大丈夫。 大丈夫。 兵士は自分に言い聞かせる。 「あなたはオレのものだ」 優しく抱きしめて、もうしばらくだけここにいると決めた。 いつか。 いつか。 この塔から連れ出して。 自分だけのために閉じ込める。 兵士は決めていた。 誰にも。 誰にも。 渡さないと。

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