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第18話

宴は進み、王は美しいサロメを見せつけることにした。 自分のモノになったことを。 「サロメ、踊ってくれ」 王は命じた。 サロメが軽やかに躍ることはだれもが知っている。 神の前で躍るのは世継ぎの王子の仕事だ。 だが、酒の席で躍るのは、寵姫や芸人の仕事だった。 「私の踊りなど・・・」 サロメは渋る。 当然だ。 これは侮辱なのだ。 「踊ってくれたならサロメ、望むものはなんでも与えよう、この王座でもな」 王は笑った。 酒の席で踊る王など、民はいらない。 それがわかっていて。 サロメは俯く。 悩んでいるのだと思った。 だが、立場をわからせなければならない。 王はサロメを踊らせる必要があった。 自分から慰みものに成り下がり、王位を棄てたことを示すためにも。 安心して身体をたのしむためにも。 「踊れ、サロメ。なんでも与える。命令だ」 王は命じた。 断ればサロメを殺す。 女の様な服を着てこの場に出てきただけで、もうサロメを支持する者は少ないだろう。 殺しても問題はない。 同情するものは少ないはずだ。 もったいないが。 殺した後でその身体を惜しんで悔いてしまうだろう。 だが、サロメはここまで来たのだ、断わるまい。 やはり、サロメは、顔を上げて言った。 「踊ります・・・そうしたら、望みのモノを下さいますか?」 その目のひたむきさ。 「約束は守ろう」 王は上機嫌に言った。 そしてサロメは立ち上がり広間に進み出た。 サロメの目は、宮殿の全ての壁を通りこし、地下牢のある庭をみていた。 地下の穴に囚われた、美しい人を見ていた。 サロメは音楽を拒否した。 神事で躍るときにそうであるように。 神事で手に持つ鈴の代わりに、手足につけた金の細い鎖が音を立てる。 サロメは踊りだす。 神のためではなく、王を悦ばせるために。 衣が翻り、髪が揺れる。 サロメは重さを感じた。 それから逃れようと髪に刺された櫛を抜いていく。 投げ捨てる。 金の櫛が透き通った音を立てる。 サロメの美しい髪が解き放たれる。 サロメはもっと自由になりたかった。 あの人のもとに行きたい。 重いものを脱ぎ捨てたい。 サロメは重ねられていた衣を1枚脱いだ。 美しいベルトを外して。 広間にどよめきがおこる。 ベルトを外してしまえばサロメの脚やはだけた胸が顕になるから。 白い脛が開かれた衣の前から自由になる。 これは。 神の前で踊られていた、サロメの舞ではなかった。 それは淫らな舞だった。 どんな娼館の広間で踊られる踊りより。 高貴な王子が男を求めて踊っていることは誰にも明らかで。 淫らで。 だからこそ、美しく。 だれも目を背けられない。 サロメはまた衣を1枚脱ぎ捨てた。 軽くなった。 その軽やかさの分、美しい男のことを考えて躍る。 あの美しい身体のすべてに口付けしたい。 そう願う舞だった。 舐めて吸って、噛んで。 撫でて握ってさすって。 咥えてしゃぶって勃たせて。 それを穴に咥えこんで味わいたい、 そう願っている舞だった。 サロメはまた衣を脱ぎ捨てる。 軽くなっていく身体で、淫らな心そのままに踊る。 露になっていく白い身体に、淫らな跡をそこにいる人々は 視る。 踊るサロメの身体には、色濃く残った淫行の跡。 たっぷり吸われれて色付いた乳首の回りに、血が出るほど噛まれた歯型が残る。 あの乳首を吸いたい、噛みたい、踊るサロメをみながら誰もがそう思う。 その甘ささえ感じてしまう。 サロメがまた一枚脱いで、ヘソまでサロメの身体が暴かれる。 へそを舐められその周りを執拗に吸われれたのだとわかる跡。 誰でもサロメのヘソなら舌を差し入れてそこを舐めて楽しみたい。 いや、穴という穴に舌をいれて舐めまわしたい。 そう思ってしまう。 サロメはその舌に感じるだろう。 そう分かってしまう。 白い柔らかい肌、熱い肉。 サロメの舞はそれで。 女であり、母親である后でさえサロメの舞に心を奪われた。 また一枚、 また一枚脱ぎ捨てる。 サロメは下履きをつけていなかった。 柔らかいちいさな尻がまとわりつくだけの衣から見えた。 腕のあちこちには乱暴に握られた指の跡、 背中にも、吸われれ噛まれた跡。 舐めて吸われて味わわれたのだ。 その肌は甘くて美味かっただろう。 舐めて吸いたい、誰もがおもう。 とうとうサロメが7枚重ねていた衣の最後の一枚を脱ぎ捨てた時、その形の良い触れたくて弄りたくなる性器が天を向いていて、滴らせていることさえ人々は知った。 サロメがそのまま踊り止めたなら、流石に王はサロメをその場で処刑しただろう。 これは王宮の広間で踊られるものではなかった。 だが、サロメは踊りやめない。 誰もが呆気にとられ、でも見つめずにはいられなかった。 王でさえ。 サロメは踊りながら王の前に向かう。 警護の兵も、途方にくれてうごかない。 サロメは王の膝にもたれかかり、誘うように見上げ舞を止めた。 唇を開いて、上目遣いで。 サロメの誰かに弄られた乳首が尖って吸われるのを待っていた。 王は笑った。 笑わずにはいられなかった。 サロメは道だった。 罪は消えない。 地獄しかないのなら、進むしかない。 まだ僅かにあった建て前のようなモノが消えていくのがわかる。 「悔い改めよ・・・赦される」 その言葉がサロメの体温と同じくらい確かにきこえたのに。 もういい、そう思った。 何かが崩れていく。 最期に残っていた何かがが。 それは、終わりの音だった。 王は笑った。 サロメを抱き上げた。 サロメの熟れた乳首を齧りながら。 サロメは素直に鳴いた。 そして、広間の真ん中にサロメを横たえ、サロメの足を開かせた。 踊っている時にさすがに見えなかったソコは、散々抱かれて形を変えていて、今も男を欲しがりピクピク震えていた。 それは抱かれるための穴だった。 王は笑いながら大勢の臣下と王妃の前で。 サロメを犯し始めた。

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