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第8話 艶夜2

「……はぁ…すごくいい眺めだ……」  シャツ一枚しか着ておらず、それも2つの尖りの所は、唾液で濡れてその下の薄い色素の乳首が透けて見えている。さらにシャツの裾からは、すでにピンと隆起したものが、呼吸に合わせ、ふるふると雫を垂らしながら覗いている。すべてを晒しているのをわかって羞恥に震えながら、そして微かに感じているのか、康は頬を紅く染めて顔をそらしているのだ。ジョシュアは思わず、ごくりと唾を飲み込む。 「は、……はや……く…」  顔をそらしたまま、康が我慢できずにねだってくる。 「……何を? 何をはやくすればいい?」  にやけそうになる顔を、強い精神力で抑え込み、ごく冷たい声で尋ねる。  康は、チラリとジョシュアの顔を見て、本気で言葉で言わせようとしているのだと理解する。はぁとため息をついて、一応、抵抗はしてみる。素面なら死んでも口に出せないと思うけれど、すでにヒートしかけている今、目の前の快感の前には羞恥心など吹き飛んでしまう。  軽く睨むように目を合わせ、康は 「……は、はやく…………お前の……ものをくれっ!」  言うが早いか、ぎゅっと抱き締められる。 「……あは、嬉しい。いっつも俺ばっかりだから、康から言ってくれるのって、すげークる」 「…ば、ばかっ。ヘンタイ!」 「そのヘンタイに捕まって嬉しそうなのは、康でしょ」  そう耳元で、囁いてぬぷりと康の耳に舌を捩じ込む。 「はぁ…っ……んぁ……いやっ……ぅぅっ……!」  いやらしい水音を聞かせながら、ゆっくり康のシャツのボタンを外していく。腰が揺れているのがかわいくて仕方がない。無意識だろう、俺の腹に擦りつけて快感を得ようとしている。  ことさらゆっくりボタンを外し終えて、シャツを開く。焦らすようにゆっくり、すでにピンと主張している2つの尖りに手を触れる。 「〜〜っあっ!……ゃっ…!」 「やじゃないよね? すごく気持ちいいんでしょ? ちゃんと気持ちいいって言ってごらん」 「……あっ……ん…き、きもち…いっ……ん!」 いい子、そう言うと、乳輪に沿って一周くりくりと指を這わせ、乳首をなぞり上げる。 「はぁぅ……! す、すご…ぞくぞく……するっ!」  片手で乳首をいじめながら、もう一方を康のガチガチの剛直にやる。先走りを亀頭から塗り拡げて、ゆっくりと扱いてやると、「あ……あぁっ………!」一層、高い声が漏れた。あっという間にガクガクと腰が震えだす。 「…康、イキそう?」 「〜〜っ! あ、……ぅっ……くっ……イクッ!……はぁっ!」  手に温かいものを感じ、特有の匂いが、立ち込める。後ろに倒れそうな背中を抱きとめて、首筋をチロチロと舐める。汗とともに甘い香りが一段と強く香ってきた。 「…ん……ぁ……すご……きもちい…かった」  とろんとした目で見られると、今すぐ首筋に噛みつきたくなるが、ここでも冷静を装う。今日は、二人にとって大事な日になるのだから、なし崩しにはしたくない。ずっとずっとこの日を考えてきたのだから。  フーっと息をつくと、康を向かい合わせにして、膝立ちさせる。後孔に手をやれば、すでに蜜が溢れてきていた。 「すご……もう、ぐちゅぐちゅだよ、ここ」 「ぁん……はぁっ……すご……入ってくるだけで、きもちい……」  簡単に飲み込んだ二本の指をきゅっきゅっと締めてくる。 「あぁ……がまんできない……康…ごめ、一回、挿れるね」  さっさと自分のスラックスの前をくつろげると、すっかり濡れそぼっている後孔にコンコンとノックするように擦りつけて、ぐっと一気に康の腰を引きおろす。 「〜〜ッ!………あぁっ……ぁぅっ…!」  あっつい。熱くて熱くて、溶けてしまいそうだ。それなのに、背中にはゾクゾクっとした寒気にも似た感覚が走り、全身が総毛立つ。  もう何度も身体を重ねてきたのに、いつもと気持ちよさが桁違いだ。ようやく自分の番にできるという本能が、快感をさらに増幅させているのか。 「……あっ……んぁ…ま、待っ……きなりっ………」  衝撃で康の身体がぴくぴく動いている。甘くて芳しい香りが、一気に放出される。  その香りは、ジョシュアの周囲を囲ってまるで逃さないというように、身体を縛る。ジョシュアの理性も限界ぎりぎりだ。 「…ごめん。今日は止まれそうもないや」  ガツガツと腰を強く掴んで、出し入れすれば、康は声にならない悲鳴を上げる。イッたばかりで、刺激が強すぎるのだろうが、ジョシュアもあっという間に限界が近づいてくる。  康の身体をベッドに横たえ、身体を反転させると、後ろから覆いかぶさるように、再び挿入する。ヌルヌルとしたナカは、いともすんなりと受け入れ、もっと奥へ奥へと誘導する。  脳天を直撃する快感を奥歯で噛み殺して、腰を打ち付ける。目の前には、つるりとした白いうなじがある。甘い香りはここから漂っているのか。自然と目が吸い寄せられる。  腰の動きは止めないまま、 「……康……いくよ、噛むよ……」  もう嫌だと言われても、きっと止まれないと思うが、言葉は思いの外、懇願するような響きになって口からこぼれた。 「…ん、……い、いいっ……は、はやくっ…うっ……じょ、じょしゅあ〜〜〜〜~っっ!」  名前を呼ばれたら、もうダメだった。後ろからきつく抱き締め、うなじにがぶりと食らいつく。犬歯が深く刺さり、ジワリと口の中に鉄の味が広がる。  康は、腕の中でがくがく震えながら、蜜を出して、意識を失った。ジョシュアの身体にも、雷が落ちたのかと思うほどの衝撃が走り、そのまま意識が遠のいていった。

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