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嫉妬
話が終わってさっきまでいたリビングに向かうとゆらと紗智はやっと打ち解けあったのか
2人で楽しそうにスマホを見て喋ってる。
「ゆら」
それにムッとしてついゆらに
声をかけてしまった。
「蓮!!」
ゆらは帰ってきた俺にすぐに駆け寄ってきて
ぎゅっと抱きついてくる。
それに安心して紗智にも声をかけた。
「ゆらを見ててくれてありがとう。」
紗智も俺とゆらの方に歩いてきて
ゆらの頭をくしゃりと撫でる。
「ううん!ゆらって、めっちゃ可愛いな。」
「触るな、紗智!」
2人のやり取りに俺はただ驚くことしか
出来なかった。
な、なに?!もう呼び捨てとかしてんの!?
てかなんで俺は嫉妬してんだよ!!
「蓮とゆらくんは蓮の部屋でいいー?
紗智くんはいつもの客間ね」
その時、
母さんが向こうからやってきて
「もう寝る時間よ」と微笑んだ。
「やった〜!俺、あの部屋広くてベッド
ふかふかだから、めっちゃ好きなんだよな。
しかも部屋にお風呂とトイレついてるし!」
「ふふっ、気に入ってくれてた
みたいで嬉しいわ。
さて、明日の事なんだけど、
学校だから7時までに起きてきてね。
それから一回、家まで送ってまたうちの車で
学校まで送るから。」
「ありがとうございます!
じゃあ、俺は寝まーす!おやすみなさい!
蓮とゆらもおやすみー」
「「「おやすみっ」」」
紗智は俺らに挨拶をすると
奥に消えていき、その後ろを部屋の中の
案内をするお手伝いさんが
いつもどうりついて歩いてった。
それを見送り、俺も母さんに
挨拶をする。
「今日はほんとにありがとう。
じゃあ、俺らも寝るね!」
「ありがとうございました、
これからお世話になります。
おやすみなさい!」
ゆらも挨拶をすると母さんは
「はい、おやすみなさい!」と
微笑み、手を振った。
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