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蓮に取り憑く天使と猫

教室のドアに近づくと 俺と目が合って嬉しそうに微笑む 友達の眞織がいた。 眞織が微笑むとその場の空気が 浄化されてくように感じる。 眞織は天使のような見た目と 白い肌が特徴的な凄く綺麗な男子。 「眞織、おはよ!」 「おはよ、蓮。すごいね、転校生。 蓮の兄弟なんだって?」 俺の友達の眞織はゆらにたかる人だかりを 見て苦笑した。 てゆか、みんな情報聞くの早すぎだなー。 「兄弟っていっても、血は繋がってないよ! ゆら、あんなに綺麗なんだから 俺とホントの兄弟なわけ…」 「蓮は綺麗だよ!!!!」 俺が自虐気味に話してると 急に眞織が声を張ったから驚いた。 でもすぐに笑う。 だって綺麗代表の眞織にそんなこと 言われても悲しくなるだけだし! 「眞織〜、そこはそうだねって 笑うとこだぞー」 「笑えないよ!俺は蓮が一番だから… ねぇ今日放課後遊べない?」 眞織とは高校からの友達だけど、 少し前から眞織にはこういうところが ある。 俺になぜか執着してるとこ。 「今日は…」 ギュッ!! 「蓮!!!」 俺が眞織に応えようとすると 後ろから誰かに抱きつかれた。 振り返ると俺の背中に顔を埋めてるけど すぐにわかる。 「ゆら!!どした??」 「勝手にいなくなっちゃやだ…」 そう呟いて俺の背中に顔を擦り付けてると 思うと眞織の優しかった表情が険しくなる。 「兄弟だからってもう高校生だし そうゆうの見てて恥ずかしいからやめろよ」 え…こんな厳しい事、眞織に 言われるの初めて…。 たしかにこの歳でこんなことしてたら 見てて痛いよね… 「ごめん。」 「蓮に言ってるんじゃない! そいつに言ってんの!」 眞織が激しくゆらを指さししながら言うと、 ゆらは俺の背中から顔を覗かせて 眞織をキッと睨みつけた。 なにこの状況…誰かヘルプ… 「蓮は俺のだから!君にあげないよ!」 「えっ、ちょ、ゆらさん?///」 ゆらの独占発言が嬉しくて ちょっと照れてしまう。 俺のものって…キャッ ってなってるうちに前方の眞織が 拳を握りしめながらメラメラと 燃えているのがうかがえた。 「ちょ、眞織…」 「許せない!!!」 眞織は今まで見たことない顔でゆらの 前まで歩くと そのあと、にやっと笑う。 それもすごく意地悪そうな顔で。 意地悪そうな顔しても天使だから ずるいよね… ゆらが眉を寄せて怪訝な表情で 眞織を見上げてると眞織は口を開いた。 「ねぇ、知ってる?? 俺ね蓮とキスしたことあるの。」

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