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ゆら
声の主が言っていた通り
ゆらは拝殿の裏でうずくまっていた。
「ゆら…!!」
ゆらを見つけてすぐに駆けつけると
ゆらは顔をあげて涙で濡れた顔を
無理やり笑顔で明るくしている。
ゆらは俺がホントのことを知ったって
気づいてるんだ。きっと。
「ごめん、蓮。蓮を探していたら
迷子になっちゃってた!」
だけどまだ明るい口調で話すゆら。
俺にはその明るさが出ないよ。
「だからここの神社に入ったの?」
「さっき俺がここ入りたくないって言ったけど
もしかしたら蓮は来たくて俺を置いて行っちゃったのかと思ってさ…」
やっぱり俺を探していたのか…
多分ここに来たくなかったのは
さっきの声の主がいることに
気づいていたからかも。
でももう予測だけで考えたくない
ちゃんとゆらを知りたい。
「ゆら、全部教えて??」
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