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「鳴かせすぎないようにするからいいよ、咥えさせて」 今までは葵からしっかりと快楽を引き出す指の動きをさせていたのだろう。彰吾の苛立ちに気付き、美智はあくまで解すだけに徹すると宣言してくる。 「今日は俺が先でいいんだよな?」 「うん、どうぞ」 何もかも譲ってくれる美智の笑顔はどうにも胡散臭い。だがそれを指摘したところで、彼はどうせのらりくらりと躱すだけだろう。 「全身噛みつかれたくなかったら、歯立てるなよ」 彰吾は葵の顎を掴み、親指を咥内に捩じ込んで無理やり大きく開かせる。葵は言いつけを守ると誓うように頷いた。 「んッ……く、んん」 「あぁ、全部は咥えなくていい。まだ無理だろ?」 小さな口いっぱいに頬張り苦しそうにする葵の表情に、更に昂る自覚はあった。吸い付くこともできない稚拙な口淫だというのに、熱く滑る咥内はしっとりと彰吾を包み、確実に愉悦を与えてくる。 「奥まで咥えんのはまた今度教えてやる。喉の締め方も」 「ん、んっ……ん」 葵の髪を掴み、強制的に浅い位置での抜き差しを繰り返させると、彼の目からはぽろぽろと涙が溢れてきた。その顔も堪らない。 彼の主人がこれを見たらどう思うのか。そこまで想像して、彰吾はますます興奮を覚えた。 「かわいそう。覚えること沢山あって大変だね、葵」 ちっとも心のこもってない声がするが、ただひたすらに彰吾のものに翻弄されている様子の葵には届かないらしい。 美智が指で葵を犯すたびに溢れる粘着質な音。彰吾を頬張る葵の苦しそうな吐息。それだけが響く室内には、時折昼休みらしく生徒達の笑い声や喧騒がうっすらと聞こえてくる。 だが葵への悪戯を止めるような存在がここに現れることは決してない。 自習に集中できるようにと、他の教室よりは少しだけ厚い扉にはなっているし、用のない生徒がわざわざ前を通るような場所にも位置していない。それに、この部屋は去年から彰吾達の遊び場として認知されていた。よほどの物好きでない限り、ここには誰も近付かないだろう。 たしかにこうして彰吾達に捕らわれて逃げられない葵は、美智の言う通りかわいそうなのかもしれない。 「多分もういけるかな。葵、こっちにおいで」 しばらくすると美智が葵から指を抜き、四つん這いのままの葵を体を持ち上げた。背中から抱きかかえ、両脚を開いて固定されても葵はロクな抵抗も見せない。長く口を塞がれて疲れたようだが、くったりと美智に身を任せる様子は本当に人形のようだ。

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