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「大丈夫、また今度、ね。今日はしないよ」 「……ん」 震える葵を抱き寄せて腕の中に閉じ込めると、少しは落ち着いた素振りを見せる。馨にとっては楽しい遊びだったのだが、葵の中では恐ろしい折檻の記憶になってしまっているようだ。 「よしよし、いい子だね」 髪を撫でてやると、甘えるように馨の肩に腕が回ってきた。葵に罰を与えなければいけない時以外、葵を執拗に怯えさせる趣味は馨にはない。溺れるほど愛でてやりたいだけ。 今も葵をさらに安心させるために、優しくキスを落としてやる。艶のある桃色の唇は、小ぶりなくせに弾力があり、いくら吸っても飽きがこない。 「んッ、あ……んん」 絡めた舌に葵の意識が移ったのを待って、馨はもう一度葵の後孔に指を這わせていく。まだジェルのぬるつきが残っているそこは、しっとりとひくついて侵入を許してくれる。 せっかくの綺麗な蕾を、緩みきった品のない箇所にしたいわけではない。葵を鳴かせるだけでそれなりに満足も出来る。だから馨は葵を毎日抱くわけではない。 今日はすでに朝抱いてしまっているし、ダメージまで与えてしまったようだ。このまま葵をイかせてやり、終わりにしよう。馨はそう思っていたのだが、葵は指二本では足りないと言いたげにきゅうときつく締め付けてくる。 「葵、パパが欲しいの?」 可愛いおねだりを受けて馨が尋ねると、葵は瞳を潤ませて頷いてきた。時間をかけて葵の体を可愛がった成果がこうして形になって表れることが、馨を高まらせる。 「他にも触って欲しいところがあるでしょう?教えてごらん」 馨の問い掛けに、葵は少し悩む素振りをみせたが、胸元の肌を啄むとすぐに答えに思い当たったらしい。少しだけ腰を上げ、触れられずともツンと尖ったその場所を馨の前に差し出してみせた。 「ここも食べて欲しかったんだね」 「……んッ、あぁ、ん、あっ」 馨を受け入れさせるためにもう一本指を増やして蕾を割り開きながら、目の前にある小さな飾りを口に含んだ。 服の上からでもすぐに弄ってやれるから、馨が一番に育て始めたのはこの場所。最初はくすぐったさしか感じなかったようだが、徐々にそこからの快感を見出し、今ではここだけでも達せるほどいやらしくなってしまった。 そのくせ、触れていない時は白い肌に溶けてしまいそうなほど、慎ましい桃色をしているところも馨は気に入っている。

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