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「葵?パパと初めてセックスしたのは?いつ?」 葵の両膝に掛けた腕で彼の体をゆっくりと上下に揺さぶりながら、諦めずに彼の記憶を引き出していく。 貫かれた場所に自分の体重が集中している体勢が堪らないらしい。正面からジッと観察してくる彰吾の視線も耐え難いのが、葵はきつく目を瞑ってしまった。 それでも美智の問いには息も絶え絶えに答えてくれる。 「んッ…じゅ、よん……たんじょ、び」 「十四ってわりと最近だな」 「そうだね、葵は誕生日何月?」 まだ五月なのだから、葵はまだ十六にすらなっていない可能性がある。確認すると、やはり葵は八月が誕生日なのだと告げてきた。 「なるほど、オトナになって二年未満ってことね」 「どういう趣味の親父なんだ?」 「まぁ性癖って人それぞれだから」 記憶に残らないほど幼い葵に悪戯をしておきながら、完全に体を征服したのはある程度成長してから。前回口淫すら仕込んでいないことも判明した。だから彰吾は葵の父の特殊さが理解できないようだ。 美智もそれには同意だが、傷を付けたがらないことや、ひたすら甘やかすようなセックスを仕込んでいることから察するに、父親にとって葵は性の捌け口ではなく何よりも大切な存在なのかもしれない。 誕生日に初めて体を繋げるなんて恋人のようなロマンチックな真似も、その証のように思えた。 「パパがこれを知ったらどうなるんだろうね?」 葵をソファへと仰向けに転がし、その上にのし掛かる。他人が育てた花を手折る感覚に随分と自分は興奮しているらしい。 「あ、んんッ…や、ぁぁぁ」 反り上がるほど勃ち上がったそれを再び埋め込めば、葵がイヤイヤと首を振って苦しそうにする。髪が揺れるたび、あの甘い香りが美智の鼻腔をくすぐる。これも父親の趣味に違いない。 「葵、パパに電話してみようか。今先輩とエッチなことして気持ち良くなっちゃってるって教えてあげようよ」 「やっ、だめ、あッ…だ、め」 美智の提案に葵は縋るように懇願してくる。キスしてやるのとはまた違う形で、きゅうと淫らに搾り上げてくる蕾も美智を悦ばせた。 「ふふ、可愛い。必死になっちゃって」 汗ばんだ額に張り付く金色の髪を除けて、宥めるように口付けると、やはりこんな甘やかされる仕草が好きなのか、美智を飲み込んだ場所がひくついた。 「冗談だよ。まだまだ葵と遊びたいから、秘密にしようね」 「ん、んんっ……あぁぁッ」 ふらふらと揺れる葵の細い脚を抱え、更に深く突き上げる。今奥まで貫いているのは父親ではなく美智だと思い知らせるために。 葵はソファに指を這わせ何とか衝撃に耐えようとするが、つるりとした革は掴みどころがなく、ただもがくだけで終わってしまったようだ。

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