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第5話
俺たちは案内されるがまま、大きい扉の前に来た。その扉の前には腰に剣を刺した人が二人立っていた。
騎士だ!カッコいいっ!!
「ここで暫しお待ちください」
俺が騎士たちに感動していると、王女様がそう言う。その後王女様は騎士たちに何か話始めた。
多分俺たちの事を伝えてるんだろうな。
それよもあの騎士たち、近くで見たら駄目かな?
あの制服はどうなってるんだろう?剣はさすがに見せてくれないよな。
騎士たちを間近で見たいという欲求に駆られたど、ここは大人しくしていた方がいいと思って、俺はその欲求をグッと我慢した。
「どうぞこちらへ。私に着いてきてください」
話終えた王女様がそう言って騎士たちに合図を送ると、騎士たちが二人がかりで扉を開けた。
俺たちは王女様に続いて部屋の中に入る。
部屋の中は広々としていて、何十人もの人たちが両脇に立っている。
その奥の上座には男の人がきらびやかな椅子に座っていて、その横に少し年配の男の人が立っていた。
王女様は中央を歩き上座がある階段の下まで来ると、両手でスカートを広げて膝を少し折ってお辞儀をした。
騎士といい、王女様のお辞儀といい、なんかそういうテーマの劇を見ている気分だ。
「勇者様3名をお連れいたしました」
「ご苦労であった。そなたはもう下がってよい」
上座に座っている人がそう言うと、王女様はもう一度お辞儀をして俺たちの後ろに下がった。
「勇者たちよ、ようこそ我がアルザイル王国へ」
その人はそう言って笑った。
あの人が王様。
俺は上座に座る人に視線を向ける。
………これは、ちょっと
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