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第10話

………これは出来たのか? 炎の色は変わったけど、それが地獄の炎なのかは分からない。 何か試せないか? そう思って周りを見るけど、ここは地下牢だからものの見事に何もない。あるのは石作りの壁と床だけ。壁と床を眺めてると、ふと試す方法を思い付く。 …………………いやいや、流石にそれはまずいよな。 そう思って俺は首を振った。 駄目だと思いつつも、俺はチラッと床を見た。 でもちょっとだけなら……… ほら炎は小さいし、石だからそうそう燃えることないだろうし、燃えたとしてもちょっと焦げ目がつくだけだよね。 俺は手元にある黒い炎と床を交互に見る。 危なかったらすぐ消せば良いんだよね。 うん、そうだ。それなら大丈夫。 そう思って俺は好奇心に負けて、手元の黒い炎を少し離れた場所に投げた。燃えるかと思って、俺も身を屈めた。 炎を投げて数秒、何も起こらないことに気付いて俺は首を傾げる。 ……あれ?もしかして失敗? そう思って俺は恐る恐る炎を投げた場所を覗き込んだ。そこには黒い炎は無くて、あるのは小さい穴。その穴は所々赤くなっている。 ……これってもしかして、燃えたんじゃなくて溶けた!?え、あれ?石の溶解点って何度だっけ?あの黒い炎、そんなに温度高いの!? しかもよく見てみると、その穴は奥深くまて続いてるように見えた。 自分で考えたとはいえ、地獄の炎怖っ!! あんなので攻撃したら大惨事だよ。………うん、これは封印しておこう。 俺は気を取り直して他の魔法も試してみた。魔法について分かったことは、俺のイメージがかなり重要なこと。 しばらく練習したことで、俺は魔力放出にも慣れて、属性ごとに使える魔法を増やした。 まだ魔力の加減が今一だけど、ある程度イメージを形に出来るようになった。 それじゃ、行動開始だ!!

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