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第63話

俺たちは朝食を食べ終えると、出掛ける準備をする為に一度部屋に戻った。 「フタバ、俺の荷物とキラータイガーの牙を出してくれるか」 部屋に入った瞬間、レイスがそう言う。 そうだった、レイスの荷物は全部俺が無限収納に入れてたんだった………って。 「あっ!!」 「何だ!?急に大声出して」 突然声を出した俺にレイスが驚く。 でも俺はそれどころじゃ無かった。 すっかり忘れてた!草!! 俺は慌ててステータスを開いて、無限収納の項目を押した。 ーーーーーーーーーーーー キラータイガー(1) 雑草(1) リュック(1) ーーーーーーーーーーーー 俺は無限収納に入ってる物を確認する。 俺は迷わず『雑草』の項目に触れた。 これは俺が無限収納に時間停止機能が付いてるかどうか確認するために入れてた草。 時間停止機能が付いてれば、この草は入れた時の状態のままの筈。 ………ていうか、もし時間停止機能が付いてなかったら当然時間が経過してるってことで。 このキラータイガーを入れて既に一週間以上経ってる訳で。 ………何か、確認するの怖いな。頼むから停止機能付いてて欲しい。 そう祈りながら、俺は無限収納を開いた。 俺の掌に魔法陣が浮かび上がる。 俺は見るのが怖くてギュッと目を閉じた。 しばらくして手の上に何かが置かれた感触がする。俺はソロッと目を開けて手の上のものを見た。 見ると、手の上にある草は摘んだときと変わらず青々としていて、俺はホッと息を吐いた。 良かった~。時間停止機能付いてたぁ。 付いてなかったらどうしようかと思った。 だって付いてなかったら、キラータイガー外に出せないじゃん。

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