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第65話

レイスも時間停止機能の重要性を分かってくれて良かった。 無限収納も時間停止機能が付いてるって分かったから、これからは食材とかも入れられるな。 「…フタバ、そろそろ俺の荷物を出してくれないか?」 そんな事を考えていると、レイスがそう言ってくる。 「あ、そうだったね。ごめん、忘れてた」 そう言うと、レイスはため息をついた。 「ちなみに、あれから結構時間経ってるからな」 そう言われて、俺はチラッと腕時計を見る。確か部屋に戻ってきた時は10時前だった。それが今は1時すぎを指している。 「何でもっと早く言ってくれないの!?」 そう言ってレイスに詰め寄ると、レイスにアイアンクローをされてベッドに倒された。 「遅くなったのは誰のせいだ?」 「………すいません。俺のせいです」 俺が素直に認めると、レイスはため息をついて顔を押さえてる手を離してくれた。 「もう良いから、俺の荷物を出してくれ」 『このままじゃ、もっと遅くなるぞ』とレイスに言われて、俺は慌ててレイスの荷物を無限収納から出した。 ようやく出掛ける準備が出来て、レイスがマントを羽織った。 その姿が格好良くて、俺は思わず見惚れてしまった。 レイスはあまり防具を着けるのは好きじゃないみたいだ。 今も鎧とかは着けずに、例えるなら逆ハーレムの異世界系漫画に出てくるような騎士の正装のような格好をしている。 どうして着けないのか聞いてみたら、機動力が落ちるかららしい。 レイスの武器はロングソードだ。この間のゴブリンとの戦いもあっという間の倒してたから、レイスはスピード型の剣士なんだろう。だから防具も自然と軽装になるみたいだ。 さっきまでのシャツとズボンっていうラフな格好も良いけど、今みたいに騎士のような格好も良いな。 「フタバ、何してる。行くぞ?」 ボーっと見惚れていると、そう言ってレイスが覗き込んでくる。 俺はそれでハッと我に返る。 「ご、ごめん。今行く」 そう言って俺はレイスの後を追った。

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