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第66話
俺はレイスと一緒に冒険者ギルドの前まで来ていた。
ほわぁ~~~!!ここが冒険者ギルド!
アルザイルのギルドも大きかったけど、ここはもっと大きい。
「良いかフタバ、くれぐれも我を忘れて暴走するなよ」
「分かってるよ」
俺がそう言うと、レイスが怪訝そうに見てくる。
「頼むから大人しくしててくれよ」
レイスはそう念を押してくる。
「分かってるってば!!」
確かにギルドに来て舞い上がってる自覚はあるけど、暴走なんてしない…………………多分。
そんな俺にレイスはため息をつく。
「……取り敢えず行くぞ」
そう言ってレイスはギルドのドアを開けた。
ドアを開けると、ガヤガヤと至るところから話し声や笑い声、怒鳴り声まで聞こえてくる。
回りを見ると、いかにもって感じの厳つい人たちが沢山居た。
俺はそれに圧倒されて、動くことが出来なかった。
「フタバ行くぞ」
「……あ、うん」
俺はレイスに手を引かれてギルド内を移動する。
色々な装備を身に付けた冒険者たち、クエストボードに受付で働く人たち。
アルザイルのギルドとは全く違う活気に溢れたギルド。
凄い!これが冒険者ギルド!
「レイス!凄い!冒険者が沢山居る!」
俺は感極まってレイスの服を掴む。
「凄い!」
そう言って俺はレイスの服をぐいぐいと引っ張った。
レイスが俺の頭に手を置く。
「分かったから落ち着け」
そう言ってレイスが俺の頭を撫でる。その手はすごく優しくて、レイスを見るとレイスは微笑んでいた。
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