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第70話
俺は受け取ったギルドカードをじっと見つめた。
「…俺……冒険者……?」
何か、まだ信じられなくて、俺はレイスを見る。
「それは紛れもなく、お前のギルドカードだ。これでフタバも立派な冒険者の仲間入りだな」
そう言ってレイスが笑う。
俺はレイスにそう言われて、ようやく実感が湧いてくる。
俺は自分のギルドカードをギュッと握り締めた。
「では、レイスさんもパーティー登録するのでカードをお願いします」
ミーヤさんがそう言うと、レイスは『あぁ』と答えてミーヤさんにカードを渡す。
……俺のカードにはもう記入されてるのかな?
そう思って、俺はレイスの袖をクイクイと引っ張った。
「…なんだ?」
「俺のカードには、もう記入されてるの?」
そう聞くと、レイスが俺のカードの覗き込む。
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「これがそうだ」
そう言って一番下の文字を指差した。
読めないけど、俺の名前だろう文字と同じ文字が書かれていて、もう一つは多分レイスの名前。
……レイスと同じパーティー。
俺はそれがすごく嬉しかった。
「これでレイスとずっと一緒?」
「あぁ」
レイスが頷いて俺の頭に手を置く。
「これからよろしくな」
そう言ってレイスが頭をワシャワシャと撫でると、俺は自然と笑みか溢れた。
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