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第91話
その後、レイスがロイドさんと話があると言って少し離れた場所で話していた。
俺はフレディと一緒にロイドさんが乗ってきた馬の傍に居た。
「ねぇ、これって普通の馬じゃないよね?」
俺はロイドさんの馬を見てボソッと呟く。
俺の知ってる馬より一回りくらいでかいし、それに体がほんのり光ってる。
「これはライトニングホースという魔物です」
そうフレディが言う。
「魔物?」
「はい、でも魔物と言っても、きちんと調教されてますので人に危害を加えることはありません」
普通じゃないとは思ってたけど、まさか魔物だとは思わなかったな。
そう思って、俺はそっとライトニングホースに触れた。
「フタバさんはこれからどうするのですか?」
フレディがそう聞いてくる。
俺はその言葉の意味を少し考えた。
「…まずは魔法の練習かな」
「魔法の練習…ですか?」
フレディはそう言って、意外というような顔をする。
「元の世界では魔法が無かったから。実は俺、魔法を使い慣れてないんだよね」
「そうだったのですね。では、誰か師を?」
「あ、それならリオさんが……」
って、フレディはリオさんの事知ってるのかな?でもディルとレイスが幼馴染みだからフレディも知ってるよね?
「まぁ、リオさんがフタバさんの師をなさるのですか?」
そう言ってフレディは驚いた顔をする。
「うん、今日レイスにディルの所に連れていかれて、いつの間にかそういう話になった」
「ディルハルト様にお会いになったのですね」
「何も聞かされずに王宮に連れてかれたよ」
俺はハァとため息をついた。
「お兄様はディルハルト様が王族だって事は当たり前過ぎて、フタバさんにお伝えすることをお忘れになっていたようですね」
そう言ってフレディはクスクスと笑う。
俺には笑い事じゃないけどね………
「だから明日からディルの所で………」
そんな会話をしていると、突然茂みからガサッと音がした。
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