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第93話

光魔法【光点】 魔法を使うと、辺りが光に照らされる。 明るくなったことで、俺の上に乗ってる生き物の正体がはっきりした。 「……あれ、こいつ…?」 「あら、これはホーンラビットですね」 そうレイスとフレディの声が聞こえて、見ると三人が俺を囲んで見下ろしていた。 俺は起き上がって、上に乗ってるホーンラビットを抱き上げた。そうするとチャリと音がして、見るとホーンラビットの首に見覚えのあるペンダントがついていた。 「レイス、この子!?」 そう言ってバッとレイスを見る。 「…あぁ、あの時のホーンラビットだな」 レイスは俺の横にしゃがみながらそう言う。 「そのホーンラビットをご存知なんですか?」 そうフレディが聞いてきた。 「レオーネに来る途中の森で俺に懐いてきたんだ」 「そうだったのですね」 でも、なんでこいつがここに? そう思って、俺はもう一度ホーンラビットに視線を向けた。 「もしかしたら、この子はフタバさんと一緒に居たくてここまで追い掛けて来たのかもしれませんね」 そう言ってフレディがニコッと笑う。 「………そうなの?」 そう言ってホーンラビットに触れると、ホーンラビットが返事をするように『キュッ』と鳴いた。 俺はレイスを見る。そんな俺に、察したレイスはため息をついた。

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