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第100話

(レイスside) リオに魔法を教えて貰えると、フタバは上機嫌だった。 皆して中庭に移動すると、リオとディルが中庭に結界を張っていった。 対魔法結界と対物理結界、あと一応遮音結界も張ったと言っていた。 リオが始めると言うと、フタバの目が輝いた。 俺とディルは用意された椅子に座ってその様子を見ることになった。 「レイス、レイス!ルディの事お願い!」 そう言ってルディを俺に預けると、フタバはリオの元に走っていった。 「フタバは楽しそうだな」 そう言ってディルが笑う。 「あれからずっと言ってたからな。お陰で俺も今日は朝早くに叩き起こされた」 その言うと、ディルは声を出して笑っていた。 「確かにあれでは、こちらの都合で魔法の訓練を潰す事は出来ないな」 ディルがそう言って意味あり気な笑みを向けてくる。 俺はその笑みの意味が分からなかった。 「……特令、フタバに関係することなんだろう?」 ディルを見ると、さっきまでの笑みが消えていて、真剣な表情になっている。 「…あぁ、フタバはちょっと規格外だ」 「どういう意味だ?」 ディルがそう言った瞬間、ドオォンと轟音が響いた。 結界の外に居る俺たちにすら、振動と衝撃が伝わってきた。 俺とディルは驚いて立ち上がり、音がした方を見る。 そこには、広範囲の焼け焦げと固まってるリオ。少し離れたところに、フタバが苦笑を浮かべて立っていた。 「……あれ、フタバの魔法か?」 ディルがそう聞いてくる。 「……俺もフタバの攻撃魔法は初めて見るけど、多分」 「お前がさっき言った『規格外』の意味、ちょっと分かったような気がするよ」 「……理解してもらえて良かった」 とはいえ、これは俺も予想外だ。

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