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第107話

魔力操作の練習をしていると、気付いたら夜中だった。 これはルディが鳴かなかったら朝になってたな。 まかさここで元の世界で培った集中力が発揮されるとは。 俺は元の世界では、マンガや小説を読んでて気付いたら朝だったなんてことはよくある事だった。 学校がある日はアラームをセットしてるから良いけど、次の日が休みだったらそのまま一日中平気で本を読んでた。 どうやら俺は集中すると、時間を忘れるらしい。 いつもはアラームとかで気を付けるようにはしてたんだけど、今はスマホも無いしなぁ まぁ、あったとしても充電切れで使い物にならなかったかな。 そう思って、俺はため息をついた。 そういえば、レイスはまだディルと話してるのかな。 戻ってきてないってことは、まだ話してるんだな。 そう思って、俺はふと思い出した。 ってそうだ。 今は俺とレイスは別の部屋だから、ここには戻ってこないんだ。 今までずっとレイスと一緒で、離れることなんて無かったから忘れてた。 ……ってことは今日から俺はこの部屋で一人なんだ。 そう思ったら、急に寂しくなった。 俺は隣に居たルディを抱き上げる。 覗き込んでくるルディをギュッと抱き締めた。 しばらくルディを抱いてたけど、やっぱり落ち着かなくて、俺は気を紛らわす為に部屋を出た。 ドアを開けてそっと様子を伺う。 王宮っていつも警備兵が居るものだと思ってたけど、ここは警備兵が居ないんだ。 そう思って俺は部屋を出ると、少し廊下を歩いた。 灯りが付いてないのに明るい。 何でだろうと思って窓の外を見て理由が分かった。 うわ!すごい月が大きい。 だからこんなに明るかったんだ。 俺はしばらくそこで月を眺めていた。

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