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第114話
俺が一通り話終えると、皆黙ってしまった。
……いきなり色々と話しすぎたかな。
まぁ、魔法が主流の世界で科学は信じられないよね。
そんな事を考えていると、ディルがため息をついた。
「自動で走る鉄の塊に空飛ぶ鉄の塊。取っ手を捻れば火がつく台にボタンを押せば物が温まる機械………にわかには信じられないな。それにそんな物が誰にでも扱えるって………」
この世界では魔力を持たない人が魔法を使えないように、職業やスキルを持ってないと出来ない事が沢山あるし、使えない道具が沢山ある。
俺の世界みたいに子供だろうが、大人だろうが使い方さえ覚えれば使える物なんて信じられないだろうな。
スマホがあればもっと上手く説明出来たんだろうけど。
「他の召喚者も同じなのか?」
「他の二人も同郷だよ」
「……あと二人居るのか?」
そう言ってディルが驚いた表情をする。
ディルは何人召喚されたのか知らなかったんだ。
「召喚されたのは、俺も含めて三人だよ」
「他の二人の事も教えてくれるか?」
「うーん、俺も召喚された時に初めて会ったからよくは知らないんだけど、一人は水上 廉、勇者で、もう一人は高峰 蒼太、双剣使いだよ」
「二人も強いのか?」
ディルにそう聞かれて、俺は少し考える。
「この世界の強さの基準が分からないから何とも言えないけど、レベルが10って言ってた」
「レベル10!?」
そう言ってディルが勢いよく立ち上がった。
レイスとリオさんも驚いた表情をしている。
………やっぱりレベル10って、この世界では強いんだ。
「フレディの話では、訓練を受けてるみたいだからレベルアップはしてるかも」
俺がそう言うと、皆黙ってしまった。
「……フタバさんも同じくらいのレベルなんですか?」
そうリオさんに聞かれて、俺は戸惑ってしまった。
……どうしよう。レベル10でもこれだけ驚かれるのに、俺のレベル言って大丈夫なの?
そんな事を考えていると、皆がじっと見てくる。
……………これ、逃げられる雰囲気じゃないよね。
「……ごめんなさい。俺も色々と嘘ついてました」
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