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第130話

今日はディルもリオさんも公務があるということで、魔法の訓練がなくなった俺はレイスと町に買い出しに来ていた。 町には色んな店があった。 果物や肉や野菜を売ってる店や、雑貨屋や魔力石を売ってる店もあった。 「レイス、あれは何の店?」 そう言って俺はレイスの服を引っ張る。 「……あれは、ポーションが売ってる店だな」 「ポーションが売ってるの!?」 ポーションと聞いてテンションが上がる俺にレイスがクスッと笑う。 「行ってみるか?」 そう聞かれて、俺は勢いよく頷いた。 商品が店頭に出てる店は何の店か分かるけど、そうでない店は何が売ってるのか分からない。 一応看板は出てるけど、何て文字が読めないから結局何の店なのか分からない。 俺とレイスはポーションが売ってる店に入った。 中に入ると、色んな色の液体が入った小瓶がずらっと並んでいる。 すごい!ポーションの瓶はイメージぴったりだ! 「ねぇ、どれが何のポーションなの?」 一応棚に値札みたいなのが貼ってあるけど、やっぱり読めない。 「緑色のやつが傷を治してくれる。他は青が魔力、赤が体力、紫が毒消しだな」 この世界のポーションは全部別なんだ。 傷と体力が別ってちょっと不便だな。 そう思いながら俺はポーションをじっと見る。 「同じ色のポーションでも色が微妙に違う。品質が違うのかな」 「ポーションには、ローポーションとハイポーションがある」 そう聞いて、俺は徐に色の濃い青のポーションを手に取った。 「こっちがハイポーションだね」 そう言うと、レイスが驚いた顔をする。 「初見でよく区別がつくな」 そう言って驚くレイスに、俺は首を傾げた。 「ポーションの効果は薬草の抽出度合いで決まるでしょ?なら色の濃い方が抽出度が上なんじゃないの?」 「……それも本で知ったのか?」 「話によっては作り方が違うから一概には言えないけど、共通してるのがそこだったからそうかなって思っただけだよ」 ポーションを作る行程は基本、抽出→効果固定っいう2行程で意外にシンプルだ。 話によっては、薬草を煮出して抽出したり、魔法で抽出したりで抽出方法は違ってくるけど、魔法で効果を固定するのはみんな同じだったりする。 使う薬草が分かれば、俺にも作れそうなんだけど…… 本当は回復魔法が使えれば手っ取り早いんだけど、俺は回復魔法使えないしなぁ。 リオさんに聞けば、薬草のことを教えてくれるかな。 「あ、でも、やっぱりフルポーションは無いんだね」 「……フルポーションまで知ってるのか」 フルポーションは薬草の成分を100%抽出した物だ。 やっぱり100%抽出するのは難しいのかな。

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