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第139話

「おー、これはレイス殿。久しぶりだなぁ」 そう言ってその人はレイスに近寄っていく。 「久しいな、カイジ。元気にしていたか?」 「見ての通りだ」 そう言ってその人は『がははっ』と豪快に笑う。 見た感じ、レイスともフレンドリーに話してる。 もしかしたら蟠りがあるかもって思ってたけど、そんなこと無かったんだな。 そう思って俺はホッと息を吐いた。 「で、今日はどうした?」 「連れがドワーフに会いたいって言ったから連れてきた」 突然俺の話題になって、二人の視線が俺に向く。 「フタバ、彼はドワーフでここの店主兼鍛治師のカイジだ」 そう言ってレイスが紹介してくれる。 「カイジ、彼はフタバ。俺のパーティーメンバーだ」 レイスは続けて俺をカイジさんに紹介した。 お互いに『よろしく』と言って握手をした。 ドワーフのカイジさん。 背が低くて、ガタイが良くて、ドワーフって感じの人だ。 嬉しいなぁ。憧れのドワーフに会えた。 「すまないが、今打ってる剣を仕上げなきゃならねぇ。もう少しで終わるからちょっと待っててくれ」 そんな事を考えていると、カイジさんがそう言ってまた炉の方に向かった。 剣を作ってるところを見たいけど、邪魔しちゃ悪いし出ていった方がいいよね。 「……どうする?」 俺はレイスに聞いてみる。 「取り敢えず、店の方で待つか」 そう言うレイスに、俺は頷いた。 店の方に移動すると、無造作に置かれている武器や盾が目に入る。 俺は待ってる間、それらを見せてもらうことにした。 「………俺も武器とか持った方が良いのかな?」 並んでいる武器を眺めながら、そうボソッと呟く。 魔法は接近戦になると不利になる。 そうなった時に、武器を持ってると対応出来るかな。 「フタバは剣術が出来るのか?」 ボソッと呟いた言葉に、レイスが返してくる。 「出来ないよ。剣は持ったことも無い。」 そう言うと、レイスは『ふむ』と悩み始める。 「いざという時の為に持っていた方がいいかもな。カイジが来たら、相談してみるか」

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