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第198話

目を開けると、一瞬状況が分からなくなる。 ガバッと起き上がって周りを見回した。 え、あれ!?なんで俺ベッドで寝てるの!?確かご飯食べてた筈なのに。 考えてると、段々と昨日の事を思い出してくる。 もしかして俺、ご飯食べてる最中に寝落ちた!? ……まじか!?いくら疲れてたとはいえ、ご飯の最中に寝落ちるなんて。幼児か俺は!? 俺は恥ずかしくなって頭を抱えた。 ………ベッドに寝てるってことは誰かが運んでくれたんだよね。 そう思って、周りを見てみる。 隣にはレイスが寝ていて、少し離れたところにディルが寝ていた。 時計を見ると時刻は6時少し前。 ……リオさんが居ない。もう起きてるのかな? 俺はレイスを起こさないようにベッドから出ると、そっとテントの外を覗いてみた。 少し身を乗り出して外の様子を伺った。 「フタバさん、起きられたのですね」 と突然声を掛けられて、思わず体が跳ねた。 見ると、リオさんが立っていた。 「すいません、驚かせてしまったみたいですね」 そう言いながらリオさんがクスクスと笑う。 「お体はもう大丈夫ですか?」 「…あ、もう大丈夫です」 俺がそう言うと、リオさんは頷いてまた作業に戻る。 どうやら朝食の準備をしてるみたいで、俺も手伝うことにした。 ていうか、もともと昨日手伝えなかった分、俺が作ろうかと思ってた。 その事をリオさんに言うと、快く任せてくれた。 俺は朝食の準備をしながら、隣で作業しているリオさんをチラッと見た。 「……あの、昨日は迷惑掛けてすいません」 俺がそう言うと、リオさんはきょとんとした後フッと笑う。 「それは寝落ちた事を言ってるんですか?」 ……う、改めて言われると恥ずかしい。 「……はい」 「確かにあれは驚きましたね」 そう言ってリオさんはクスクスと笑う。 「……すいません」 「別に謝る必要はありませんよ。昨日は魔物とも戦って、1日中動き詰めでしたからね、疲れていて当然です」 「あの……俺を運んでくれたのって?」 「レイス様ですよ」 「…そっか、じゃあレイスが起きたらお礼言わなきゃね」

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